Yahoo!ショッピング
スレ一覧
┗
東方逃現郷
┗コピー
「え? えぇ!? ちょ、今度はいったい何!?」 逃げ場をなくした二人の前に突如舞い降りた少女。 次から次へとめまぐるしく変わる展開にアイリスたちは付いていけず、 ただこの場から逃げ出したい一心でされるがままに再び藪の中をかけていた。 「翼がある……それにさっきの技、貴女はいったい何者なの? 味方、と思ってもいいのかしら?」 自身と共に反対側の腕に引かれて走る少女の言葉に、アイリスはようやく目の前を先導する少女が普通の女の子ではないことに気付いた。 怯えるしかなかった自分と違い、隣の少女は冷静に現実を見定めていたようだ。ちょっと恥ずかしい。 「ん~……妹を探してたら追われてる君たちを見かけてね~。 女の子を執拗に追い詰めてるのなんか見ちゃったら助けないわけには行かないでしょ? 悪魔的に!」 …… 最後の一言に二人そろって目を見合わせる。世間一般的に言う悪魔のイメージとしてはあまりにかけ離れている。その背の翼もまた神々しいほどに純白で、その姿はどう見ても―― 「「天使じゃなくて?」」 「悪魔だって言ってるでしょ! 私は幻月。れっきとした悪魔だよ!」 ……深く突っ込まない方がいいらしい。 短いアイコンタクトで意思疎通を図った二人はちらりと背後を確認する。 追ってくる気配はない。どうやら撒いたようだ。 目の前の少女もそれを確認したのだろう。ようやく足を止め、こちらに振り返った。 改めてみた彼女は人形のように整っており思わず見とれてしまうほどに愛らしかった。 間違っても悪魔には見えない。
[
戻る
][
設定
][
Admin
]
WHOCARES.JP