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濁血の媾合
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―――告白します。僕は罪を犯しました。 まず、彼の机を無断で開けました。そして、彼が何時も使っている付箋の束を拝借して、後ろの方の一枚に落書きをしました。書いたのは言葉で――…"貴方が好きです"と。 雑な彼は、メモ帳の類いは最初から一枚一枚埋めずに、突然真ん中から書いたりしています。…でも僕は隣で見ていたので知っています。その付箋は上から一枚一枚剥がして使っていることを。理由までは知りませんけど。 >僕が犯した罪は、思いを伝えるには心許無い一言を残したことです。 穴は多くあります。例えば――彼は僕の筆跡を知っているか?他の誰かが書いたと勘違いされたら?そもそも彼は落書きに気付くのか?………ああ、不安だ。 確実な手段ではないと知りながら、それでも僕は賭けることにしました。そしてこれから来る何時かの日に、上手くいけば紙から思いが伝わるかも知れない…――もし悪戯だと思われても、僕にとっては"告白"に違いありません。 上から順に減って行く束を捨て罪を重ねたいという衝動を耐え、運命の日は明日か明後日かと待ち侘びています。
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