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七色花の視る先は【元:肖像画。】
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>きっと最期の、泣き言にしてみせる。 一年前の此の日だ。 俺様とアンタが、初めて出会ったのは。 此処に本を持ってから一週間、出歩く事にも未だ感覚を取り戻せなかった頃。 アンタの名前を見掛けたンだ。 ……あの感覚だけは、今も忘れられないよ。名前を見た瞬間の高鳴った胸の感覚。作品専用でもない此処でアンタを見掛けるなンて思ってもみなかったからだろうと理屈は付けられる様になってきた。 入室を迷う間に他の忍びに入られた時は参ったなァ、凄く悔しかった。諦めきれなくて数時間後、覗いたら再待機するアンタの姿。どれだけ、嬉しかったンだろう。 それで、朝まで話して。一夜の夢と思っても、頭ン中アンタで一杯で。…や、それは正直今も変わっちゃいないか。兎に角、板に言葉を残して、アンタからの返事を待つ間の苦しさも鮮明に思い出せる。漸く返事が来たと思ったら、文は初回から迷子になるし。満足に連絡が取れるようになったのは、半月後だった。 それから、皐月と水無月を丸ごとかけてアンタを段々と好いていった。好きだと自覚していった、の方が正しいかな。 そして、…七夕を目前にアンタに好きだと告げた日。 アンタは、俺様との逢瀬の場所に他人といた。 しかも、二回ね。見てなかったらもっと会ってたかもしれないけど。 日々が暑さを増すにつれ、アンタからの文は減っていった。言っていた忙しさ、それを疑う事は今はもう無い。 秋から冬にかけては、一月に一通俺様が堪えきれなくなった時に安否を問うた文の返信だけだ。生まれを祝った文にも、答えは無くて。 そして、もう待てなくなって。信じきれないと告げて送った文は引き止める事もなく別れを了承していた。 ねェ、アンタは今日が俺様と出会った日だと覚えてたかな。 (紙の途中が墨で塗りつぶされている) 政宗。 出会えて良かったと、それでも思うのだけは、やめられないンだ。 諦めたいし、きっと待てないし、踏ん切りもつけたい。 それでも、好きだって思うンだ。待ってしまうンだ。捨てられないンだ。 今日までに、したい。 アンタへの想いを、どうにかしたい。
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