虹の彼方へ幸福の花を添えて

#素敵な旋律

そう、これは愛の告白。やっと分かってくれたの？でも絶対違うでしょってまた返されそう。そう言う遣り取りが好きなのもやっぱり久美子だから。沢山の言葉をありがとう。私は充分に素敵な誕生日プレゼントを貰った。私の為に沢山の言葉が溢れるその頁は久美子の優しさと思いが奏でる素敵な旋律。後は、その旋律に私が音合わせするだけ。確りと調律出来るから。待ってて。

>久美子が謝る事じゃない
原因なんて言葉も当て嵌まらない。私が勝手に感じていた感情で、それこそ拗ねていただけだから。でも、…そうだね。この感情を宥めるにはやっぱり久美子の言葉が欲しかった。いつもみたいに心地良い言葉で、優しさで俯いていた私を元気にして欲しいって。その証拠にお祝いの言葉を見付けた時、今まで感じていた感情が安らいでいくのを感じたの。と同時に凄く申し訳無くなったけど。それに逃げてなんてない。怖くなってもそうやってお祝いしてくれたし、それって繋ぎ止めようとしてくれたって事だから。私達の縁を、私の手を離そうとはしなかったって事だから。だから結局は、久美子は私の手を引いてくれた事になる。それに久美子は私の事なら絶対に逃げないから。…謝らないで、本当に嬉しかったの。

>久美子はやっぱり優しい
こんなに我儘な天邪鬼なのは自分でも驚いていて。滝先生にもあんな風にはならなかったかな。まぁ、それは先生の特別になる為に頑張ってきたのもあるけど…。でも先生は私の誕生日は知らないから。
そんな天邪鬼な私が現れたって事は…分かるでしょ？それだけ久美子との時間が好きで、それだけ欲張りたかったって事。少し、話していて恥ずかしいけど。それに私は全然強くなんてない。一人じゃ何も出来なくて、こうやって親友の事でも簡単に妬いたりするんだから。…だからそんな私の気持ちを知ろうとしてくれる久美子は、…少し、優し過ぎ。少しは咎めても良いのに。でもあの日正直に言っていたらきっと、強引にでも手を引いて心を温めてくれていたんだなって素直に思えるよ。それだけ優しい子だから。

>絶対に忘れない
久美子に最高の友達、一番の親友って言わせるくらいだから。笑顔が咲き始めたのも、私だからって欲張る。私が笑顔の旋律を奏でたから久美子も笑顔の旋律を出してくれたって信じる。だって、その言葉は本当に嬉しかったから。あの時の言葉が不協和音じゃなく久美子を笑顔に導く為の楽譜になったのなら、その楽譜を読んでこれからも音を出していって欲しい。私でも久美子に何か出来たのなら、それは本当に嬉しい事だから。私達は手を伸ばせば届く距離にいる。そんな存在で在られる事が、…幸せ。分かるよね、この気持ち。
私の気持ちを勝手に決めないで、って心に凄く響いたの。勿論全部好き。好きだけど…この言葉が拗ねていた私の全てを否定してくれたから。やっぱり久美子の言葉は響いていて透き通ってる。ユーフォだから低音のくせに。高音の私より響いてる。だから好き。

そう、その感情。その感情が私は少しだけ強かった。でも、言葉をくれたからとても落ち着いている。きっと素直に応援出来る。何より、変わりたいって強い気持ちを持つ久美子を見るのは久々だから。あんなにクールだったのに、…その心の変化が今やっと嬉しく思えるよ。ふふっ。大丈夫、気持ちを強く持った久美子ならきっともう。
#ねぇ、ずっと笑顔でいてね。私が大好きな優しくて温かくて、だけど夢見る少女のように純粋でキラキラした久美子でいて。それが、本当の一番のプレゼントになるから。

私達の音はこれからも重なり合って、次の曲が始まる。手を伸ばせば一緒に音合わせを出来る。そうしてお互いの事を…うん。話し合おう。きっと次は心の底から応援出来るから。もう忘れない。忘れないから、これからも宜しくね。

本当にありがとう。

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