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夜明けの月。
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昨夜はいつもより星がたくさんみえた。縦に並ぶ3つの星、あれはいつか教わったオリオン座? ひとつひとつ星を眺めて帰路についた。今夜も星、みえるといいな。 正体のみえないものについて考えていた。ただぼんやりと微睡んで過ごす日々の中、西ブロックの片隅で出会ったひとりの人。 ただただ、笑っているだけのぼくに向かって発されたその人の一言が、耳について離れない。 どこか、納得いかないようでストンと心の奥底に落ちてきた言葉。 抽象めいた塊が解れて、また形をなそうとして、そして、崩れていく。意味もなく思考は深まるばかり。 そうしているうちに、また夜明けを迎える。 #ここから先はネズミ 誰かが発したひとつの名に、ぽつりと呟かれた言葉。あんたは一体、何者だ?じっと静かに目を凝らしてみても、わかるはずもなかった。そうせざるを得なかった。 おれの全てを見透かすかのような紫苑の目が忘れられない。普段はおとぼけで無垢な色を宿している癖に、ふとした瞬間から思考を揺さぶるような獰猛な目を向けられたあの日、心が粟立つのがわかった。 おれはこんなにも弱かったか?意地で立っていることしかできなかった。 今夜住民が寝静まる頃、決戦をしかけてみようか。 ひとり隠れんぼ。鬼に捕まるのはおれか、おまえか。 見つかってしまったその時は、全てを晒してみようか。この気持ちが揺らがず残っているかどうかはわからない。 >ネズミは強いようで、隙を突かれると途端に脆くなる。隙をみせないよう、いつだって頑なだ。けれど、ぼくもきみも、そう強がってばかりはいられない。そうだろう?ネズミ。 今は時間切れ。 夜に潜む。
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