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┗ハリボテの中身がコチラです。(61-70/874)

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70 :伊藤伸恵(苺ましまろ)
2010/04/06(火) 01:06

――……ふぅ……え?何?バトン?何で私なんだよ。いつもの男子高校生にやらせとけよ。

男がキュンとしても気色悪いだけだって?まぁわかるけどさ…っつーか何で私なんだよ。完璧人選ミスじゃん……

っつーわけで貧乏勇者さんから「きゅんバトン」をいただいたんで回答しまーす。
いやー、日記のネタ無くて困ってたんだよね~。ナイスタイミング。





#------*きゅんバトン*------
>*どんなときにキュンとする??? 
その人が持つ意外な一面を見た時。

>*異性の仕草にキュンとするのは???
ボーっとしながら髪の毛を弄る仕草。……変わってるか?

>*異性のどこのパーツがキュンとする??? 
手かな。

>*動物にキュンとするときは??? 
不思議そうにこっちを見てる時。

>*ペットがいる人はどうゆうところがキュンとする???
眠いのに頑張って起きてようとしてる時。

>*恋人にあったキュンなことは???
……恋人なんていないっつーの!!

>*思わずキュン死しそうな時は???
心臓発作起こした時。



……最後二つ思わずグレてしまった。まぁ良いか。

#回された人は4人に回すこと。(回答するキャラは不問。)
アンカーで。やりたい人はどうぞ。

さて、も一個バトンやって寝るかな。

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69 :長門有希(憂鬱)
2010/04/03(土) 16:02

#「ヒトとケモノと」#13

ルイスはただ立ち尽くしました。


憧れた少女はもういない。自分がいられると思っていた場所はもう無い。
そして自分は狼でも人間でもない。

そんな思いがルイスの胸を満たしておりました。


ルイスはマリアがいつも歌っていた場所に座りました。

そしてマリアが歌っていた歌を歌いました。


周りには誰も、何もいません。微かな歌声は寂しく小さく森の中へ消えていくのでございました。

ヒトとケモノの狭間でルイスはただ一匹……いえ、ただ一人で佇むのでした。この先もずっと、これから先もずっと……


     -了-


>……長い。見てくれた人に感謝する。

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68 :長門有希(憂鬱)
2010/04/03(土) 16:01

>微グロ有り。苦手な人は回避して。
>>69









#「ヒトとケモノと」#12

ルイスは風のように走り、あっという間にマリアに追いつき、後ろから襲いかかりました。


かつて仲間が言っていた人間の味。
それは粗雑で肉が無く不味い。ルイスはこう聞いておりました。


しかし、今口にしている肉は違う。
香りは果物のように甘く、柔らかく豊潤で、滴るものはどんな飲み物より美味い。

自分の中に満ち満ちていく。憧れた少女の手も、足も、目も、喉も……


「美味しい……」


初めての人間はルイスにとって格別な味でした。
そしてこれが最後に食べた人間でした。




















.

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67 :長門有希(憂鬱)
2010/04/03(土) 16:00

#「ヒトとケモノと」#11


その瞬間、マリアは駆け出しました。ルイスに背を向けそれまで発していた声とは全く違う、悲痛な叫びをあげながら。

ルイスは絶望し、困惑し、憤怒し、悲しみました。

「やっぱり……嫌いなった……」

こうなった以上、もう二度と会えなくなるとわかってしまったのでございます。

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66 :長門有希(憂鬱)
2010/04/03(土) 15:59

#「ヒトとケモノと」#10


「……わかった」

ルイスはマリアの言葉を信じ、伏せていた体をゆっくりと起こしました。

「嫌い……ならない?」

「ええ。絶対嫌いになどなりません」

最後の確認を済ませると、恐怖を押しのけルイスは茂みから勢い良く飛び出し、マリアの前に姿を晒しました。

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65 :長門有希(憂鬱)
2010/04/03(土) 15:58

#「ヒトとケモノと」#9


「ねぇ、あなたのお顔がどうしても見たいの」

「ダメ!オイラ醜い!君は……」

「嫌いになったりしないわ。あなたのように優しい人を嫌いになるはず無いじゃない。それに、醜いかどうかは私が判断することだわ」


ルイスは悩みました。
この言葉を信じて良いのか。今のこの幸福を失ってしまうのでは無いか。
しかしそれとは裏腹に身を晒したいという気持ちもございました。
言葉は交わした。あとは触れ合い、じゃれあいたい。それはきっと今よりも幸福な事なんだろうと。

「お願い。あなたの姿を見せて?」

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64 :長門有希(憂鬱)
2010/04/03(土) 15:58

#「ヒトとケモノと」#8


それからというもの、ルイスとマリアは毎朝楽しい一時を過ごすのでした。


ルイスは山、森、星など自然について語り。対してマリアは人間の暮らしについて語りました。

ルイスにとってこれ以上無い幸福な時間でございました。
しかしマリアはルイスの姿が気になって仕方がありません。一体どんな人なのか……野山で育った人とはどんなものなのか。マリアの好奇心は膨れ上がっていったのでございます。


そしてある日。

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63 :長門有希(憂鬱)
2010/04/03(土) 15:57

#「ヒトとケモノと」#7


「ふふ、ありがとう」

マリアも自分の歌を誉められ上機嫌でございます。

「……ねぇ、どうして姿を見せないの?」

しかしそれでも声の主の姿は気になるのでございました。

「……お、オイラずっとこの森で育つ!だから醜い!君きっと嫌いになる!だから絶対ダメ!」

「あなたがそう言うのなら仕方ないわ。……ねぇ、私お友達が少ないの。良かったら私のお友達になってくださる?」

「!!……なる!なる!」

かくして二人は……いえ、一人と一匹は漸く関わりを持ったのでございます。

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62 :長門有希(憂鬱)
2010/04/03(土) 15:57

#「ヒトとケモノと」#6


マリアが歌を歌い終え、その場を立ち去ろうとしたその時。

「こ、こんにちは」

茂みの方から人の……いえ、狼の声が聞こえました。勿論マリアは狼だとは気づくはずもございません。

「……こんにちは」

不意に聞こえた声に少々驚きながらもマリアは優しく笑顔で答えました。

「お、オイラルイス。毎日歌聞いた……凄く感動!」

初めて操る人語。しかしルイスに不安は無く、ただただマリアと言葉を交わす幸せがそこにはございました。

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61 :長門有希(憂鬱)
2010/04/03(土) 15:56

#「ヒトとケモノと」#5


それから幾ばくかの月日を重ねルイスは流暢に、とはいきませんが人語を操ることが出来るようになりました。

初めてマリアに話しかける前夜、彼は寝床で眠ることもままならないほどに気持ちが高ぶっておりました。


そして迎えた朝。


いつも通りに歌を歌う少女。その傍らの茂みで心穏やかに歌を聞く動物達と狼。それはまるで天国のような一時でございました。

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69 :長門有希(憂鬱)
2010/04/03(土) 16:02

#「ヒトとケモノと」#13

ルイスはただ立ち尽くしました。


憧れた少女はもういない。自分がいられると思っていた場所はもう無い。
そして自分は狼でも人間でもない。

そんな思いがルイスの胸を満たしておりました。


ルイスはマリアがいつも歌っていた場所に座りました。

そしてマリアが歌っていた歌を歌いました。


周りには誰も、何もいません。微かな歌声は寂しく小さく森の中へ消えていくのでございました。

ヒトとケモノの狭間でルイスはただ一匹……いえ、ただ一人で佇むのでした。この先もずっと、これから先もずっと……


     -了-


>……長い。見てくれた人に感謝する。