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●honey moon●
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今でも、お前との出会いを思い出すことが出来る。 執務室の扉を開けば、その隙間からお前の姿が見えた。 書類に筆を滑らせる横顔だった。それが、不意に俺の気配に気づいてあげられ、こちらを見て、微笑む。 その、一瞬の情景で、もしかしたら俺は恋に落ちていたのかもしれない。 この一歩を踏み出せば、何かが変わる。 その予感があった。 扉はもう開かれている。だが、部屋に至るあと一歩を踏み出すのと踏み出さないのは大きく違う。一線を踏み越えてしまえば、もう戻れないということが感覚的にわかっていた。 おまえは覚えていないだろう、エルヴィン。俺は、その一歩を躊躇した。初め、呼ばれてもその一歩を踏み出せずにいた俺をお前は覚えているだろうか。 扉の隙間から様子を伺う様を、おまえは不思議そうに見てたもんだ。それが後におまえが俺に語る「今までの子と何かが違った」という言葉の要因だったんじゃねぇのか? けれど、人を訪ねておいてその一歩を越えないのも失礼な話だ。俺の予感は単なる予感で終わるかもしれない。そう言い聞かせて踏み越えてしまった一線。 >その後俺は、俺の予感が当たっていたことを知ることになる。 11/22 いい夫婦の日。
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