# 記録ミルクティー、狐族の耳、林檎飴、写真。揃いの腕時計、持明時調、特別な景色、俺たちだけに降る雨念願叶って、三月と羅浮の街を行く。
手を繋いで、何に追われる事も、咎められる事もなくこの場所を歩けること。お前とこんな風に過ごせること。…全てが眩しい。
深い海の底から見上げる水面のような世界に、今の俺はいるのだと……それを噛み締める一日だった。
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デートの内容はいずれ三月が書いてくれる…と信じて。ささやかな所感を認めておこう。
無鉄砲で注意散漫、そのくせお節介…三月なのかの総評と言えばこのくらいは挙げられる。行く先々でお前が居るととかく退屈しなかった。破壊される雪上車、頭上から降る岩、失くされたカードキー…挙げればきりがない。
だが、幾つもの旅を経て、何時の間にか随分と成長したようだ。そのひたむきさも、優しさも、素直さも、閉じ込めておくには惜しい。
今日は、考えを改めた記念すべき日になる。
……これから先もずっと、この時計の針が止まるまで、俺がお前の傍に居る。何があろうと護る。
だから安心して、好きにしろ。
(…だが、やはりあまり無茶はして欲しくない…)日記はばっちり書くから任せて!
沢山の思い出も、新しい思い出も全部大事な宝物だもん。
丹恒が傍にいて、ウチがしたいこと叶えてくれるからウチはなんだってできる気がする。
無理はしないよ、それは約束する!Dan Heng