今日は栗を貰って来たんだけどさ、何にして食べるか悩むよな。栗ご飯もいいけど、デザートにするのもいいよなぁ。モンブラン、マロンクリームのタルト……ジークフリートさんに何が食べたいか聞いてから色々と作るかな。それにしても、最近よく天気が崩れるな、今日も嵐みたいな天気のとこもあるみたいだし、帰ってくるのにずぶ濡れになってそうだ。お風呂沸かして待ってよう。
満月なのは明日なんだってさ。でも折角だし、ジークフリートさんと月見しながら食べようと思ってなにか丸いもの、って考えてたら出来たのが白玉クリームあんみつ。だって、だって俺が食べたくて、ついさぁ!生クリームの消費期限も近かったしゆであずきの缶詰もあったから、その、誘惑に負けたって言うか。白玉が丸いから許してくれるよな?
それとオレンジ、このふたつを特別な色、ってのにしようぜ。
日付にも色があって石があってこのカシミヤブルーってのはその日の色なんだって。色言葉とかもあるみたいで、カシミヤブルーってのは
>優しい甘さとセクシーな魅力を備えた賢き人
だって。……ジークフリートさんの事じゃないか?
ジークフリートさんと出会って半年。季節は春から夏、それから秋へと移り変わる途中。
半年の記念日はアウギュステで迎えた。前日から泊まってるホテルの部屋でのんびり夜の海を眺めながら、俺が泣ける本を読んでた。読み終わってベッドの上を転がってジークフリートさんに感想とか色々と伝えてたところで日付が変わって、ジークフリートさんに手を取られて何かな、って見たら指輪が嵌ってた。小さくて綺麗な、オレンジ色の石。記念日の石だなんて笑うその顔に見惚れて、ジークフリートさんの指にも同じものを嵌めて手を繋いでキスして、二人で寄り添って眠った。
俺は貴方につり合う男になれてるだろうか、なんて思っちゃうけどきっとさ、ジークフリートさんなら優しく笑って肯定してくれるって自信がある。
本当にあなたが好きです。
色々とやってたらすっかり書く暇なかったな、今は古戦場をひーひー言いながら走ってるとこ。ジークフリートさんが頼りになるんだよなぁ。でもなんでテトラポットが動いてんだろうな。
次は風かぁ。ユカタヴィラに着替えてきてくれよ、ジークフリートさん!