話しながら眠気に負けてむにゃむにゃ言ってる俺の頭を撫でてる時のジークフリートさんの顔はなんだかすごく柔らかくて、それを間近で見ると嬉しいやら恥ずかしいやらで心臓がどきどきする。
眠たい時って欲望がダダ漏れになっちまうし、触れたいとか触れて欲しいとか、したいこととか全部口に出ちまうのが厄介で、ジークフリートさんは優しいからそんな状態の俺でも抱き締めてくれるし頭も撫でてくれるしで本当にこの人の包容力どうなってんのかな、ってたまに思う。俺がしたい事ばっかしてない?大丈夫?って思うけど、俺を見てる目がすごく甘いし優しいから、よしとします!
今日はジークフリートさんは結婚式に参列しに行ってる。俺は騎士団の仕事があったから騎士団の詰所に行って、溜まってる仕事全部片付けてさっき帰ってきて、今日はジークフリートさんの帰りが遅いって聞いたから夕ご飯手抜きしちまった。やっぱ食べてくれる人がいないとやる気出ないよな〜。帰って来るまで一眠りしてようかな。
寝る前にさ、愛してるって言われるとドキドキするし眠れなくなっちまうよ。
最近は寝る前に他愛のない話をすることが多くて、色々話しつつ眠気が来たらおやすみ、って言い合って眠るのが日常になりつつあるんだけど、俺と話してると安心して眠くなるっていうジークフリートさんが愛しい。騒がしいとか元気だとかはよく言われるけど、落ち着く、って言われるとなんかすごくこう、胸がキューっとなる感じ。上手く言葉に出来ないけど、そんな感じがするんだ。特別なんだな、って思うと嬉しくなっちまうな、わははっ!
たまにジークフリートさんが無茶苦茶な事を言うのが面白くて好きなんだよな。
これは蚊に食われた〜って話の時にしてたんだけど、
#「 俺以外に痕を残されるのは癪に障るな。」
とか言うの可愛くないか?鍛錬とか魔物退治とかでさ、俺の体もあちこち傷だらけなのにな。それでも愛おしそうに撫でてくれるその手が好きなんだ。
どっかから金木犀の匂いがし始めて、姿は見えないのに匂いは強いからどこだろ、って探して歩いてたら蚊に刺されまくっちまった。すげぇ痒い。後でジークフリートさんに手が届かないところに薬塗って貰おっと。