恋蝉さんからメールが届く。ただし、オレは昼の時間に間に合わずタイムアップ→返信が遅れる。を繰り返しててすみませんっ！(スライディング土下座)
…今日の昼に返信しよう。あと、ちょいちょい気になってる友達にも連絡すっかなー。

　page:64　

と書いて「no name」と読む。
って、こんなことを言うためにこの日記を開いたんじゃないし。

あの子とは順調。でも別のところの人間関係にすっごいもやもやしてんの。オレって胸焼けとかあんましたことないし、お腹壊したりとかも滅多にないんだけど。こう、ぐるぐるしてんのがわかんだよね。消化してる感じとは違う。と思う。
オレの場合、頭の中より腹の中にもやっとしたものが溜まるのかな～。

高尾…だっけ、ミドチンと一緒にいる人とか、黒ちんは頭に溜まるみたい。

そうそう。仲良くしたいとか、しようとかさ。ウソだったんじゃねーのとか。途中まではそんなこと、これっぽっちも思わなかったのに。んで、オレ考え過ぎると放棄したくなる。良い方向に進む気しないし。

ってか、なに。夏休みが終わっちゃうからみんな元気ないの？それとも台風が来てるからとか？嫌な気分を、風が掻っ攫ってくれたらいいよね。オレ、空飛びたい。羽とかなくていいから、ふわっと。なんでオレ飛べないんだろ。

はぁ、初めて表に出てきたからもうよくわかんねーし。他んとこのオレの日記でも読んでベンキョーしてこよ。

　page:65　

とある日記のカップルさんが日記を書いてれば、ボクは安心していられます。沈みかけていた気分すら、急上昇するんです。紫原君が空を飛びたいと言ってますが、あのカップルさんが幸せならボクはきっと空を飛べるくらいには元気が出ますよ。
自分の心と頭の中が時々わかりません。彼らは××て、彼らは××だなんておかしいと思いませんか。

ああ、この感情の名前をボクは知っている。これは――。

　page:66　

日記が上げ下げできる仕様になったんですよね。ココには、携帯やパソコンに入っているブックマークからしか来ないので、すっかり忘れていました。自分の日記はどのあたりに並んでいるのかと、見てみたんですが。割と上の方にあって吃驚しました。

下手に下げ忘れようものなら……、考えるだけで恐ろしいです。

お隣、というかボクの上に並んでいるのは、出来たてほやほやの頃からこっそりじっくり読ませてもらっている日記でした。

こんにちは、なうろーでぃんぐ。灰崎君。下から失礼します。

　page:67　

してるヤツならいくらでもいる。アッチにはキレイなモンだけ並べて、コッチにはドロドロしたモンを吐き出していく。そんなヤツらとオレとの決定的な違い。それは、ドロドロ濁った云わば醜い感情の場所を、恋人やダチに見せられるってコト。隠し通す気なんざねェんだろ。オレは、ココをとんでもじゃないが見せられねェ。

落ちぶれたヤツを、好きだって言うヤツもいんだから不思議なモンだよなァ。それが、友愛であろうが恋愛であろうが関係なく不思議で仕方がねェ。オマエらオレの何処に魅かれてんの。他を見りゃもっとイイヤツいんだろ。やめとけやめとけオレなんか。オマエらが思うような「良い人」じゃねェんだから。

それでもイイ、っつーなら傍に居ろ。

　page:68