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多幸感
順平は最初、惚気が嫌いだと言ってた。
俺が言う惚気に自信が持てなくて自己嫌悪になるとか…付き合い始めて少ししたくらいに聞いたことがある。
だから惚気たくて惚気部屋に来ても誘いはしなかった。雑談やゲーム部屋なら誘ったし誘われて赴いていた。それに対して愛されてないだとか不安だとか不満なんてものは無かったんだが…そんな順平が付き合い始めて1年経ったあたりくらいから惚気部屋とかに行くことが増えてきた。
惚気部屋に行けるようになろうと言っていたしそういう部屋に行ってたのも知ってたが…まさか自分で部屋を立てていた事には正直驚いた。
人違いかと思ったくらいに驚いた。
同伴して最後まで付き合おうと頑張ってたがあと1時間ってところで限界が来て寝ちまって、寝てる間に枕元に置かれてたのは所謂ラブレターってやつだった。
それを読んだ時に柄にも無く冷え込んだ部屋の中だっていうのに顔が熱くなって全身に熱が回るくらい照れて頭の中や心を埋め尽くすような多幸感に襲われた。
少しでも弱ってたら泣いてたんじゃないか?と思うくらい…。
我に返って手紙を焼却処分される前に確保して今では俺の宝物になってる。
これだけ長く一緒にいて、今でもこうやって俺を振り回すのは順平だけだ。
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