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477.【妄想の】二つ名キャラで小説を書こうぜ【暴走】
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「手ェ出された覚えはないし、『元彼』にまで干渉するんじゃねェよ。どれだけ束縛したいんだおまえ」 「あら、そんなこと」 一触即発の危ない空気をさらりと捨てて、彼女はふふんと不敵に笑う。……本当に雰囲気がころころ変わる女だ。 「あたしが本気になって束縛しようと思ってたら、知り合いの子に頼んであなたをがんじがらめに拘束してるわよー。……あら、それもいいかも」 「余計な事は考えるな!」 本当に自分の都合しか考えない女だなおまえ! 絶対本気になるなよ! 「……まあ、いいけどね」 どこか余裕のある顔で、彼女は言う。 「あたしにもいい男はいることだし。知ってるー? 今度チーム組む男、すっごいあたしにでれでれなのよー」 そう言ってニヤニヤ笑う彼女とは反面、俺はなんとも言えないような気分になっていた。 なんだ……ちゃんといるんじゃないか。 新しい恋の相手って奴が。 「良ければ教えてあげましょうか? ……と言っても流石に能力や外見は問題ありだから名前だけ」 彼女の言葉に、俺は意識をそちらへ戻す。 名前……と言っても真名ではないだろう。おそらく能力名だろうが、場合によっては能力名だけでその能力をある程度推測できなくもない。 「……いいのか?」 俺の確認に、勿論、と彼女は頷いた。 薄く紅をひいた唇の、両端が上がる。 「──『ウロボロス』」 その名前に、俺の思考が、止まった。 「…………な、」 「ふふ、当然あなたじゃないわよ」 彼女は悪戯が成功した子供のような笑顔で、通信用電子端末を取り出し、それを操作する。 「ちゃんとうちの組織の人です。読みが一緒ってだけで書き方は違うし」 彼女が示した端末の画面には、『深淵検死官』という文字が表示されていた。 ……こいつが、彼女の新しいパートナーらしい。 まあそういうわけで、と彼女は電子端末をしまった。 「あたしもしばらくそっちのお仕事に入るから、当分会えないかもね。あ、こっちの『ウロボロス』はあなたに会いたがってたから、仕事の合間にそっち行くかもしれないけど」 俺は別に会いたくない。 「ま、一応気をつけといてねー。あなたのことだから大丈夫かもしれないけど、うちの『ウロボロス』結構ドSだし」 ……余計会いたくなくなった…… 「じゃあご健勝で。ばいばーい」 実に楽しげに手を振って、彼女は雑踏の中に消えて行った。 ……人が襲撃されるかもしれない可能性を自分で言っておきながら、ご健勝も何もないと思うんだが……
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