Yahoo!ショッピング
スレ一覧
┗
477.【妄想の】二つ名キャラで小説を書こうぜ【暴走】
┗コピー
「……一つ確認したいんだが……その『新しい彼女』ってのは、ウェーブのかかった茶髪で、俺よりやや背の低い女のことか?」 「ええ、結界を張る前にあなたと一緒にいた、子供ではない方の女性です」 「……………………」 ……ああ。 つまりこいつも、バカな勘違いをしてるってわけか。 こいつにはもう、彼女じゃなくて同僚だと説明しようか……いや、同じ制服を着ているのを見たわけだから、組織内恋愛だと思っているのか。 もう勝手にしてくれ。 「全く、あの子のことは遊びだったと言わんばかりの手の早さですね。堅そうに見えて、存外遊び人なんですか?」 「……あんたの目的はなんなんだ」 いわれのない非難を浴びている気分になって、俺も次第に苛立たしくなってくる。 「あんたは俺に何をしろというんだ? あいつとよりを戻せと? それとも悪かったと土下座すればいいのか」 「まあできれば、両方して頂ければ文句なしなんですがね」 深淵検死官は、妖しく笑う。というか、おまえはおまえらが破局してもいいのか。 「今あなたにして頂こうと思っているのは、一つだけですよ──検死対象になってください」 彼の言葉が終わるか終わらないかのうちに、机に長方形の白い光が四つ、現れた。一瞬の後にそれらは、白い面を表にしたカードとなる。 「……なんだ、これは」 俺の質問に、深淵検死官はあっさりと答えた。 「あなたの死因を決定するカードですよ。どれかひいて頂いて、そのカードに記されている死因通りに死んで頂くということで」 「……あぁ、そう」 そんな悪趣味なカード、誰がひくか! ……と言いたくなったのをこらえて、俺はカードに手を伸ばした。その動作を見て、深淵検死官が目を丸くする。 「おや、意外ですね。すんなり受け入れてもらえるとは思いませんでしたよ──正直な所、私も逆恨み気味な言いがかりだと思っていたので」 自覚していてくれたか。そりゃありがたい。 「どうせこれをひかない限り、事態は進展しないだろ。いつまでもあんたとここに居座り続けるわけにもいかないしな」 「とはいえ、普通はどんな人間でも、死に対する恐怖でなかなか手を出せないものなんですけどね……その恐怖におののく姿を見るのも、また格別なのですが」 最後の一言は聞かなかったことにしてやる。 俺は右端から二番目のカードに手を触れる。どうせどれを選んでも結果は同じだ。 ぱたん、とカードは、あっけなく裏返った。
[
設定
]
TOTAL:2381524 TODAY:496 YESTE:525 ROM:2
WHOCARES.JP