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477.【妄想の】二つ名キャラで小説を書こうぜ【暴走】
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◇ 彼女は鈴をしまって、元の道を戻り始めた。はじめからやり直すのだろう。 「本当にすまなかった」 「…いい。私の、油断」 そう言う彼女は妙に大人びていた。こんな顔した子供は大体が能力者で、ある日大怪我をするタイプだ。成長途中の能力者が一度は通る道ではあるのだが。 「えーっと、名前は?」 「…コズミ」 コズミ。どこかで聞いたような気がする名前だが、思い出せない。結婚する前にいた部署だったような…。あいつは、話していたのは誰だったか…。 いいや、今は置いておこう。まずはコズミ本人のことだ。能力者かどうかは置いておいて、こういうタイプは適度に子供扱いをして、人に頼ることを覚えさせねば。 「なあ、こんな時間にどうしたんだ?この辺は危ないから、もし迷ってんならおじさん…」 「仕事、してるの」 邪魔だ、とはっきり言われたような気がした。実際邪魔をしてしまったのだが、こんな時間に仕事とは、随分人使いが荒い職場だ。 「仕事な…」 「…」 突き刺さる無言。のしかかる非難の空気。限界だ。今のメンタル状態では耐えきれない。双方にとっていい選択だと信じて、この場から一時撤退だ。ああ、まだまだ俺は考えが浅い。そもそも初めて会ったおっさんなぞと話したいとは思わないだろう。それなのに頼るなんてするはずもないのに、一体何を考えているんだ。 何か撤退のいい理由を考えよう。そうだ、確かこの辺りにも自動販売機があった。 「あー、詫びと労いを兼ねて何か飲み物買ってくるわ。何がいい?」 「…コーラ」 雰囲気に似合わずと言っては失礼だが、意外な選択だ。ともあれ今の"親切"はよかったみたいだ。こういう小さな成功を積み重ねていこう。 「コーラな。わかった」 こくりとうなずいた頭がかわいかったから、調子に乗って撫でたら手を払われてしまった。だから俺は駄目なんだ。また泣きそうになってしまった。
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