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823.男「どちらにしようかな」
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男「ごちそうさま」 友「ごちそうさま」 男「浴槽バキバキになってない?」 友「なってないなってない。存分に温まってこい」 男「はいよ。じゃあお先」ガラガラ 友「おー」 友「……さて」 友「結構酒呑んだのに全然酔わなかったんだが、その件について何か」 少女「ぷはー。たいへんよいお酒でした」 友「やっぱおまえか!!」 少女「とは言っても、貴方を通じて摂取してたのは酒精だけですよ。肝臓に思いやりのある神様と褒めてくださって結構です」 友「未成年が酒呑んじゃだめだろ。めっ」 少女「いえ未成年も何も、神なので……お供え物として清酒は一般的ですし。それに、これからお風呂に入ろうという時に、アルコール呑むのは良くないですよ」 友「あー、もしかしてあいつからアルコール取らなかったの、そもそもあいつがそんなに呑んでなかったからか……?」 少女「いえ、単純にパス繋げてないので」 友「パス? そんなもの、俺といつ繋げたっけ」 少女「……ほら、お饅頭頂いたじゃないですか」 友「……うん」 少女「あれで、私を信仰の対象として供え物を捧げた信徒、ということにして、ちょっと簡易契約をば」 友「………………」 友「詐欺だー!!!」 少女「まままま、特になんのデメリットもありませんから。今後ともよしなに」 友「まっ魔法少女にされるー!! 助けて女神様!!」 少女「あいにくですが私が女神様です。魔法おっさんに用はありません」 友「おっさ……失敬な! 俺はまだ21だ!」 少女「知ってますよ。でもほら、魔法少年という年でもないですから」 友「……『青年』という単語があってだね?」 少女「わかりました。そこまでお望みなら魔法青年にしましょう」 友「イヤァァァァァ!!!」 友「……と、茶番はさておき」 友「無理矢理契約させて何が目的だ? 場合によってはクーリングオフを要求するからな」 少女「今すぐではない所に優しみを感じますね。……いえ、神など信じていないが故に力もない、との見解ですか」 友「俺が酔わなかったのはたまたまかもしれないし、あいつにおまえが見えなかったのも、俺が単に幻覚を見てるだけだからなのかもしれない。まあ、そうなると俺が滑稽な阿呆になるわけだが……」 友「……仮におまえが人知の外にいる何かしらだとしても、『神』と決まったわけじゃないしな。狐や狸、妖怪変化の類いかもしれない」 少女「疑いますねえ。まあ、だからこそ貴方を選んだわけですが?」 友「なに……?」 少女「普段、神など信じていない人が、急に『神はいる。俺は見た』なんて言い出しても説得力ないでしょう? それに……」 友「……それに?」 少女「あの人を監視するためには、身近な人間と契約していた方が都合がいいんですよ」 友「あの人……まさか、おまえは」 少女「はい」 少女「私の役目は、あの『神任せ』であれこれと決める人の、監視──です」
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