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┗1622.玉散る刃の巡恋歌(126-130/186)
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126 :
志波海燕
2010/12/09(木)21:53:59
執務室の椅子が合わねえ所為か矢鱈と腰痛え。
挙句、完璧に充電した筈が今日一日で敢え無く放電。
容易く充電出来る訳じゃねえんだから、もうちっと丁重に扱いやがれ。
幾ら隊長の頼みでも流石に無茶振りシ過ぎなんじゃねえですかね。
…と、下らん愚痴は此処迄にして。
なァんか驚く程にスッキリした。
腹ん中で靄ってたモンが出ていった感じ、か。
アイツにしてみりゃイイ迷惑かもしれねえがな。
ま、其処は昔の誼で勘弁して遣ってくれや。
オメーにも幸あらん事を願う。
気取った科白が出て来ねえから珍しく直球勝負。
滅茶苦茶好きだ
死ぬ程愛してる
終わったら真っ直ぐ帰って来い
気ィ付けてな
以上!
── 新境地 ──
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127 :
志波海燕
2010/12/13(月)07:35:28
師走。
今年も後少しで終わり、か。
だからどうしたモンでも無ェんだが、不思議と此の時期になると何かしらを振り返りたくなる。
ウチの隊長に頼まれた任に就いてから、もう直ぐ季節は二巡り。
此れ迄に経験した事がねえ程の喧騒に苛まれ、全てを放り出したくなった機は悠に百を数える。
遣り甲斐に関しちゃ申し分無い。
待遇は今迄と然して変わり映え無し。
だが、重圧が半端じゃねえ。
副隊長格が熟していいヤマじゃねえ気さえしてくる。
手前が選んで決めた事でも流石に限度を超えてるだろう。
ンな中で、俺はアイツに出逢った。
完全なる気紛れと偶然の重ね合わせ。
正直切っ掛けすら良く解らん。
…アア、そうだ。
一つ覚えてるのはアイツに甘味を喰わせた時の反応。妙に感心してやがったなァ。ンな事で感心しやがる面が少し可笑しくて、言ってる事と遣ってる事が真逆な感じもウケた。
些細な遣り取り。
だが、俺がオマエに宛名を聞いた時は既に持ってイかれてた。
今となっちゃ総て余す処無く持って行きやがった。
俺の心は或る意味空っぽ。
オマエ無しじゃ動く事すら侭ならねえ、まるで機械仕掛けの木偶人形だ。
吁、眠ィ。
──上弦之月 ──
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128 :
志波海燕
2010/12/16(木)23:32:05
未だ残ってるんだなァ。
いや、他意は無え。
押し間違えたらいきなり最後の頁に飛んじまって図らずも目にしただけの話。
こうやって眺めて見ると使い切って逝くヤツって案外少ねえのな。
斯く云う俺も何冊かは捨てちまった。
だが、彼奴の言葉を聞いてから妙に感心して今に至る。
此の御時世、ンな風に思う必要も無えのかもしれねえが、矢っ張り大切にしてえモンも有る訳で。
価値観は人其々だ、って言葉じゃ片付けたく無ェんだよな。
郷に入らば郷に従え的な理からすれば俺は堅ッ苦しく考え過ぎなのかもしれん。
其れでも手前ん中に有る「何か」だけは譲る気ねえし。
古臭えと言われても俺は「俺」で居たい。
…って、何の話だコレ。
まァ、要は。
同じ嗜好を持った連中は未だ結構居るんじゃねえのか、って。
ちィと肩の力抜くだけで見失ったモンをまた見付けられたりするんじゃねえの?
俺はそうやって漸く見付けられた。
アア、好きなんだな、って素直に思えた。
俺の視界を狭めていたのは他の誰でもねえ俺自身。
其れに気付く迄に相当掛かったが、オメーならイケる。
俺が言うんだから間違い無えよ。
久々に身体動かしてえ気がしてきた。
が、しかーし。
手前の力不足が否めねえ昨今、先ずは地道なる鍛錬から始めねえと。
刀振るには未だ足り無え。
アイツと一緒に励むのも此れまた一興。
時間ねえけど。
── 十日夜 ──
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129 :
志波海燕
2010/12/21(火)22:52:19
誰かが誰かに命じ、誰かが誰かを救う。
誰かが誰かに命じ、誰かが誰かを奪う。
ンな当たり前の連鎖にちィと嫌気が刺して、何もかんも投げ出してえ衝動に駆られた。
今更、尚更、殊更に。
手前が闊歩して来た路を振り返る。
迷う位ェなら止めちまえ。
才能云々上等だ。
無いモノ強請りをする前に遣るべきコトは唯一つ。
己の刄に誇りを纏い、斬らなきゃならねえ輩を斬ればいい。
考えず、唯只管に。
不釣り合いな紅を浴びながら、俺は馬鹿みてえに振り回す。
其の先に何が在るのか。
其の先に何が居るのか。
俺はアイツみてえに頭回るタチじゃねえし、そんなモンに興味は無え。
結局は出たトコ勝負。
──── 後悔無きよう、に
…煩え、野郎だ。
風が、
生温ィ。
── 不知夜月 ──
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130 :
志波海燕
2010/12/25(土)02:12:29
…おい。
俺が隊舎に戻って来た時ァ其処等中が真っ暗ってのはどういう了見だ、コラッ!
隊長だけなら未だしも三席二人までそそくさと帰りやがって。
毎年毎年、聖夜ってヤツには碌な思い出が残らねえ。
周りの雰囲気に振り回される気は更々無ェが、無意味に忙しねえ必要も無えだろ。
虚しさ倍増だ。
そもそも普段崇めてねえ神に対して何を喜び祝えばイイのか良く解らん。
いや、祭り事として愉しむ分には構わねえと思うし俺もワイワイやるのは嫌いじゃねえ。
が、必要以上に意識するモンでも無えと思う。
元々甘味を口にしねえ俺にしてみりゃ、けーきとやらを食うには好機かもしれんがなァ。
ンなモン無くたって、
オマエと過ごす時間は何時でも特別だ。
現世の荒波に飲まれず気張って来い。
但し、怪我だけはしねえように。
何時もみてえに、
俺の腕に帰って来れば其れで良い。
取り敢えず、此処でも言っとくか。
めりー、くりすます。
── 聖夜 ──
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