乱入。
可愛くお強請りをされた以上、お前の可愛さについて語るしかあるまい。双方の主張が「甘やかして骨抜きにしてやりたい」という時点で衝突が起きると思うだろう。だが、私の賢い犬は甘やかしつつ甘やかされるという着地点に辿り着いた訳だ。己の主張のみを通そうとせずに、私の主張も取り入れる辺りは素晴らしい。

さて、本題に入ろう。少尉は人間だ、犬だ犬だと揶揄うが幾ら私でも犬と懇ろになる趣味はない。だが時折尻尾や耳があるような錯覚に陥る。兎に角可愛い、これに尽きる。私が帰れば即座に出迎える様は振りすぎて千切れてしまうのでは、と不安になる。
昨日はおやすみを言えずに寝てしまった事が余程無念だったのか、おやふみをしていたからな。きっと前脚で枕でもふみふみしていたのだろう。…控え目に言っても可愛いぞ。
私がキッチンへ、リビングへと移動する際に背中にべったりと張り付いて追ってくる様子も可愛い。甘やかして骨抜きにしてやろうと企てていた筈が、この可愛さに負けた。
格好良い姿…？それはまだ生憎と拝めていないのでね。お前の愛らしさについてのレポートしか提出出来そうにない。