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スレ一覧
┗2125.Only the sigh disappears into the jet black.(11-15/20)

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15 :GIN
2022/08/31(水) 00:22

仕立て屋を呼び出し俺のロングコートとウォッカのスーツを作るよう指示したが、初秋に厚手のロングコートもスーツも早ぇと仕立て屋風情が偉そうに俺たちへ無駄口を叩きやがった。ベレッタを取り出し口の中へ銃口を捩じ込んでやったが、ヤツの仕立てが一流なのは間違い無ぇとトリガーを引くのを思い止まった俺は、愛するアイツのせいですっかり丸くなっちまったのかもしれねぇ。俺たちの要望を伝え、走り書きさせたデザイン画ってのが最高にクールだったことを考えりゃ、あの時バラさずに仕立て屋を生かした俺の判断は正しかったわけだが。たまには判断を間違ってみてぇものだとさえ思うぜ。ついでに揃いでハットでも作るかと中折れ帽も指示したが、アイツと揃いのものを身に纏うのはこんなにも心踊るのにウォッカと揃いなのは一つも心が踊らねぇのが我ながら笑えたぜ。
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14 :GIN
2022/08/28(日) 20:57

俺が女の所有物であることを万人に示すなんざ舐めた真似は天地が引っくり返ったとしても有り得ねぇと思っていたが、漆黒の蛇が俺の首に噛み付く前に、どうやらアイツの愛おしさに全身が痺れ始めちまったらしい。キーボードを打つ俺の首には今、アイツの細い手で巻かれた漆黒の蛇がハイネックの下で牙を剥いてやがる。情けねぇことにミイラ取りがミイラになっちまったというわけだ。出来上がりを一度鏡で確認したが、俺のひでぇザマを思い出すだけで反吐が出ちまう。あの方へ単身で経緯の報告へ行き首輪も御覧頂いたが、アイツを組織へ永遠に繋ぎ止めるための大義だとお褒めに預かった。ただ、さすがに他の奴らに醜態を晒すなと365日ハイネックの着用命令が出ちまった。だが、今後のロミオトラップが免除されたのは怪我の功名と言っていいだろう。ハイネックだけでは心許ねぇから襟を立てた黒のロングコートも着ることにするか。夏場にロングコートってのも暑いだろうがウォッカも巻き添えにして、あいつにはスーツでも着せりゃいい。早速明日、仕立て屋へ俺に似合いのロングコートを作らせねぇとな。
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13 :GIN
2022/08/27(土) 12:20

雪のような白い肌に漆黒の蛇が絡み付き細い首を絞めつけた時、大人びた少女のツラが本物の女へと移ろいでいったのがコマ送りの映写機みてぇにはっきりと俺の目に焼き付いて離れねぇ。アイツ程の女が俺の愛を易々と受け入れるのは何か裏があるんじゃねぇかと疑っていたが、二度と外れることの無ぇ漆黒の蛇に抵抗もせず俺が居れば何も要らねぇとほざきやがった。それだけじゃねぇ。肝が据わっているのか頭がいかれてやがるのか知らねぇが、この俺にアイツだけの俺になる覚悟は決まったかとほざきやがった。No.3の俺が随分と舐められたものだが、好戦的な言葉もアイツの唇から零れるそれは真紅の薔薇の花びらのように艶やかで、星屑のように煌めき、宝石のように美しく、俺を魅了して止まねぇ。世界中虱潰しに探したところで俺以上の男は居ねぇが、俺もお前以外の女なんざ塵に同じだぜ。
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12 :GIN
2022/08/24(水) 01:38

昨日は未来の俺たちのガキの話をここに記したが、俺たちのガキと同等に互いを永遠に繋ぐ効力があるだろう例の首輪を遂に受け取った。中央のリング部分だけはそれぞれ違い、アイツが俺の髪と同じ銀のリングで、俺がアイツの髪に似たピンクゴールドのリングだ。リング左に俺の瞳と同じ大粒のエメラルド、右にはアイツの瞳と同じ大粒のブルートパーズが漆黒の闇のような細身のブラックチタンのチョーカーの上に煌めいている。PCに静脈とパスコードを入力すれば首輪に内臓された鍵がロックされ外すことができねぇ細工も文句ねぇ仕上がりだぜ。リングの内側には俺たちのコードネームが彫ってある。この首輪を装着したら最後、アイツは永遠に組織からも俺からも逃げられねぇ運命を背負うことになる。
アイツも俺も普段はハイネックで首輪が隠れちまうだろうが、裸になれば誰の所有物かは一目瞭然だ。今は俺の甘い囁きに夢を見ているようだが、いつ夢から覚めちまうか年頃の女の感情なんざ小説の中のホームズさえも解けねぇ難問だろう。夢から覚めた時、首輪が重い鎖のように雁字搦めにアイツの心と体を縛り、漆黒の闇へ溜め息を残して絶望の海底へと人知れず失せようと画策するかもしれねぇ。だが、俺はアイツをバラしてぇ程深く愛している。今際の際には最高の死に花を咲かせてやるから安心しやがれ。
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11 :GIN
2022/08/23(火) 03:10

俺は何としてでも例の薬をアイツに完成させて貰わねぇとならねぇ。だが、ロミオトラップで近付いたつもりはねぇし、むしろアイツが俺を利用するためにハニートラップを仕掛けてきたんじゃねぇかと邪推する程には惚れちまっている。あの方とアイツを天秤に掛けるなんざ野暮だが、あの方の喜びこそが俺の喜びだ。アイツも必ずや組織が成そうとしていることを心から理解しあの方への忠誠を深める日が来るだろう。
アイツが十九・ハタチを迎えるそう遠くねぇ4・5年先の未来で手招きする俺たちのガキの話をしてみたが、アイツは俺との未来を描くことを幸せだと言いやがった。漆黒の闇の中に生きていてもアイツが傍に居るだけで周囲が仄かに明るく温かくなるのが不思議でたまらねぇ。薬を完成させればアイツは必ずや幹部に昇進する。今は姉貴とは監視下でしか会えねぇだろうが、監視を外すこともやぶさかではねぇはずだ。俺のツラによく似たガキを聖母のように微笑み抱えるアイツの隣で、弾力ある柔らかなガキの頬を姉貴が指先で押しては返す姿なんてのを煙草を飲みながら眺めるのも悪くねぇ。ガキみてぇなツラをしやがるバーボンとスコッチあたりは子守も得意そうだからいい遊び相手になるんじゃねぇかとか、俺とウォッカは近付くだけで泣かれちまいそうだから今のうちに笑顔の練習をウォッカにさせておくかとか、くだらねぇことを考えるのも楽しく、未来を描くことが幸せだと言ったアイツと今は同じ気持ちを味わっているぜ。
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