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日々是
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311 :
乾貞治
2010/09/05 08:08
虫刺されに関する日記を読んで、蓮二と近頃交わした会話を思い出した。
足の脛へ二箇所、虫に刺された俺は蓮二にその旨報告したんだよ。
>「貞治、お前の虫刺されが乳首のようなピンク色な確率、100パーセントだ」
ちょ、ちく…お前。
お前がなんで俺の乳首の色を知ってんのか先に聞いてもいいか。…確かに赤ピンクなんだが(虫刺され痕がだ、念の為)それは俺の肌がスポーツマンらしからぬ色をしているからであって乳首とは関係ないぞ…!
>「意地を張って虫刺されを掻かないから赤味が残るんだ。二箇所ならばちょうどいい、どれ、その脛乳首を寄越してみろ。俺が優しく揉みしだいてやろう」
セ ク ハ ラ !!
(お前なんだってそう全力でボケるんだ、ツッコミ所多過ぎで対応しきれないぞ)
(だいたい脛乳首ってなんだ)
>(…、貞治、俺のツッコまれ箇所はひとつしかないぞ)
>(完攻めだけど)
…俺本来ボケでもツッコミでも無いんだよ、ニュートラル。
もうどうしていいやら分からないんだが蓮二に対処するにはどうしたらいいんだ、教えて偉い人…!
愛されている事は分かるんだが、もっと、こう、…なんというか。…どうにかならないか。
……………………………
気紛れに掌へと落ちて来た雨粒を受け止めた瞬間に、自分が随分と枯渇していた事に気付いた。ひと粒が酷く身に剰る光栄な気がして、空を見上げる事も出来なかった。
蒸発しているのか染み込んでいるのか判別出来ないままそれが無くなるまで掌を見詰めて、握り開いて何も無い事を確かめる。
放課後「嬉しい事でもあったのかい」と瞳を覗かせない友人が顔を見上げて来て、理由を尋ねると「なんとなく」と返って来た。おかしいなちゃんと隠してるつもりだったんだけど。
二度と手に入らない瞬間を思って悔やんだり悲しくなったりするのではなく、染み渡るような幸せを噛みしめる事が出来るなんて、…なんて、俺は幸せなのだろう。
人生を謳歌する事の幸せを、感謝出来る喜びを、これだけ離れて尚、教えてくれる。
得難い友を得て居る贅沢を知って、…俺が出来る全てで、この幸運に報いたいと思った。
誤解を恐れずに言うのなら
空気の様に水の様に風の様に、
…君の事を、愛しているよ。
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