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┗だいたい調理部日誌!(40-44/49)

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44 :ギルベルト☆
06/24-23:36

おいこの青春日記気付けば書いてる奴ほぼ「☆」しかついてねーじゃねえか。
あ?なんだここは夜空か?無意識に満天の星空のように煌めく俺様を表現しちまってんのか?だろうな、だと思ってたぜ。
そんな俺様の偉大な日記なわけなんだがよお~この間のな~旅行行ったろ?
すげー久々でもねえけど集合した調理部ですげーイイトコ泊まった時に、あ、やべ確保

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43 :ギルベルト☆
01/03-01:57

フランシスの喫茶店が繁盛しすぎて俺様の恋人が可愛すぎて、フランシスが改装して、鮮やかに過ぎ去った2015年…っべえ間違えた2014年な!未来に生きすぎだぜ!
マジでこうどうすっかな、…だってよおおおルートが結婚すんだようおおおおおフランシスーーーアアアアア!!聞け!見ても書かないよなああお前そういう髭だよな!アントーニョはアレだしよ!
んまあ、ここで言う意味っつーとな!主に俺様の錯乱と初々しい学生時代の天使のような俺様と俺様の愛する弟の姿を目に焼き付けに来た訳だがめっ、めでてえーー!!!あとまだ日記残ってるぜっしゃあああ2015年俺様をよろしく!!!!

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42 :ギルベルト☆
12/17-07:45

うおおおおおお!!?
フランシスー!
ちょっ聞けよすげーぜ!ぽごっげへっヤベェむせた!あーっしんどいなクッソ!


あー…マジ驚くぜ!!

俺様達の!
無意味な青春の甘酸っぱい一冊残ってたー!!

テンションあがってきたぜえええー!!!

まあお前十中八九気づかねえけどな!
なんかもう感涙にむせび泣いた訳だよ俺様は!
っつーかもう今はあらゆる意味で成人編だしな!
すげぇなマジで年月のこう…アレがな?


2014、来年もお前との素晴らしい友情を愛してるぜ!

いや直接は絶対言わねーけどな。恥ずかしいからな。照れ屋な俺様もえー!

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41 :フェリシアーノ☆
11/08-01:42


こないだは怖かったよ~。なんか結局フランシス兄ちゃんは女装なしになっちゃった。
アーサーが泣きながら兄ちゃんの胸ぐら掴んだのを見て、俺なんて自主的に財布出したくなったもん。狩られる感じだったよー。

みんなが必死で止める中で、アルフレッドだけは遠い目してやれやれ肩を竦めてたけど…ヴェ~…。
気になったけど考えるの疲れたからもーいいや。

そうだ。
今度菊に、また漫画貸してもらお~っと。

兄ちゃんは結局俺はオーナーだよって、スーツ着て満更でもないみたい。
文化祭にルートはお菓子の家?城?作るみたいだし、俺もお手伝いしよっかな。

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40 :アーサー☆
11/08-01:27

読んだ小説にあまりにも感情移入して気付いたら涙が出た。手製の刺繍入りのハンカチは優しい手触りだった。このハンカチを使ったのは半ば自棄だ。
悔しいような、やるせないような、息苦しいような、頭ん中が熱の塊になったような。
俺は一体なんだろうか。なんて腑抜けで腰抜けで、大馬鹿野郎なんだ。
自分から動く勇気はなく、その癖淡く期待している。童話染みた予定調和とお決まりの物語の少女みてえに、考えが甘くて足りない、幸せな期待をしてる。

いっそ女なら良かったのか、そしたら俺はどんな努力でもしてやるよ。身長は難しくても体型や肌や髪や、指先までどんな努力だって苦じゃない。ああ惜しまないとも。

そうだよな、俺はお前に最初に比べて随分近付けた。そんな気がしてる。
お前の手作りの菓子を勿体ないと意識せずに、口に入れられるし。挨拶だけで舞い上がるのはもうない。些細なことでお礼を言えて、満ち足りた気持ちになるなんて…時々しかない。
でもそんなのじゃ、苦しいってとっくに知ってたが、もうそれでいいと思って、噛み締めて満足だ満足だと言い聞かせていた。

そんな訳あるかよ。



あいつが隣の女子校のやつに告白されたんだと、今じゃ知らない奴はいないくらいだ。



もう、せめて、高望みなんてしやしないから、卒業さえなけりゃいいのに。そうしたら部に顔出せば、毎日毎日、お前に会えるのに。


俺が何を出来るか、何を言えるかなんて、思い上がっちゃいねえから、俺はお前の傍に…傍が無理なら、同窓会で顔会わせた時に笑ってくれればいい。
まず性別の問題は第一で、それよりも俺が問題で、仮に、もし、万が一、奇跡が起きて…そういう仲に…なれても、将来大きな家で庭付きで、二人仲良く大きな犬を飼いました幸せですってなる訳ねえ。なんせ子供は望めないんだから、貯蓄が必要だ。
それ以前に火遊び…あまり考えたくはないが、学生時代の過ちで終わればこんな夢も甘さもありゃしねえ貯蓄の話なんざ、せずにすむだろう。
だが問題は俺だ。俺は馬鹿野郎なんだ。お前と奇跡が起きてそんな仲になって、この重苦しいまでの愛情しか注げやしない俺が…諦められる訳がない。
諦めたくないが、俺は、俺だって弟や父親に母親が大事だから、悲しませたくない。
俺があいつを思うことは、決して手軽に祝福されるべきことじゃねえってわかる。
悲しませるのは嫌だ。諦めるのはもっと嫌だ。同じくらいには嫌だ。

いや、逆に、もう卒業の日に思いを告げてしまってそれから確実に会わないようにするってのも、考えた。だがそれはあまりにも魅力的で止めた。
多分、俺はお前みたいに思える奴はもう会わない気がするから…思春期というのを踏まえて余計にお前は、酷く印象に残る相手だろうから、一生に一度の大告白も悪くねえと結構考えたさ。
ただ、お前が友人を大切にする奴だって知ってるから、この魅力的な大告白はそれはそれはお前に嫌な気持ちにさせちまうだろうってわかるから、止めた。
お前の友人、一応、俺もだろうからな。違うなら俺は更に馬鹿野郎だ。


なんて考えては鬱々として、答えなんか出る筈もなく鬱々しては考えて眠った。

起きてみりゃ薔薇の刺繍のハンカチはしわくちゃで、帰ったら丁寧に洗って、皺を伸ばして、畳んで、また俺は後生大事にするだろう。
瞼が腫れて重苦しい。休みたいが休めば、それだけあいつに会えない。だが重苦しい顔を見られるのは…思考は容易くループする。

このハンカチみたいに、何かせめて優しい思い出が欲しい。それくらいは罰が当たらないだろう。

そんなささやかな望みを胸に抱いて登校して放課後になんやかんやして、調理部をそっと覗いた。



そこにはハートのエプロン?めいどふく?をつけた?らし?い?髭の男?が居るた。
ちょっと何か、わかるらな、は?

黒板には

・女装喫茶(調理部&園芸部合同)…正下←決定☆
・休憩所…0
・肝試し喫茶…0

とか書かれていて、俺は、ないた。

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