俺達が不憫じゃなくなる日【留守中】

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日常

そもそもは、生活時間が違ったよな。昼過ぎから明け方近くまで働いてるお前と、朝起きて夜眠る俺様。最初は夜更かししてでも起きて、おかえり、って言って、少しだけでも話せねえかなって思ったりして。そのうち、それがアーサーの負担になるんじゃねえか、って悩みになって、けど結局寝付けなくて、待って。

すげーもどかしい毎日だった。

#Ich möchte mit dir alt werden, willst du meine Frau werden?

それでも隙間の時間で、お前が日記書いてくれて、俺はそれを暗記するぐらい読み込んで、そのうち、文字の書き方似てきたなあ？ってお互いに思い始めるくらい、アルトの文字の癖が俺様にも移って。

日記には、本当に助けられた。寂しい時は何回でも読み返したし、交換日記が出来てからはたまに何か書いてみたりして、孤独を消化する場所だったし、ぬくもりを補給する場所でもあったな。

本当に俺は、アーサーの日記がセ界で1番好きで。寂しくなったら通うのはいつもここだったなと思い返してる。

>っていう、文言を直前に書いておきながら、辞める辞めないで悲しい思いをさせてごめんな。
>本当に俺が馬鹿だった。お前が知らない間に消えていいもんであるはずねえのに。

性格が似てるなと思うこともよくあった。根底の深い部分の傷が似てたのかもしれねえな。何でもお前に相談すると気持ちが落ち着いたし、お前がたまに打ち明けててくれる悩みや辛さも痛いほど理解出来た。
俺がダメな時は必ず隣にいて立ち直れるまで抱きしめて励ましてくれたし、眠れない夜は添い寝してくれた。
ひと月ずっと寂しくても、最後の一日ゆっくり過ごせれば、最高に幸せだった。あの時は、自分が抱えてる孤独と寂しさでいっぱいだったんだが、待たせる方も辛かったよな。くったくたで帰っても必ず一緒に寝てくれた。近頃、たまに俺の方が帰りが遅くなって、そういう時にいつも思うんだ。あれがどれだけすごいことだったか、ようやく本当の意味で理解出来るようになった。ありがとう、アーサー。ずっと精一杯の愛情を注いでくれて。

それから、お前の59先が変わることになって、同じ時間に寝起き出来るようになった。けど、相変わらずお前は忙しくて、ちゃんと生きてんのか？って、遅くなる度に冷や冷やして。けど、俺を気遣って、言わなかっただけで。後から知って、堪らない気持ちになった。支えてやりたかったのに、あの時の俺は、お前に何かしてやれてたかな。

#Ich will nur noch mit dir zusammen sein, bitte werde meine mann!

最近、少し自分勝手になってる気がする。今回の件だって、前だったもう少し、繊細な対応が出来たんじゃねえかなと思うと、気持ちが苦しくなる。
俺様が持ってる潜在的なトラウマみたいなもんは、生きていく上でわかりやすく邪魔で、それで随分苦しんだ。けど、つまづく度、お前は悪くない、って励ましてくれたよな。本当に救われた。
それに理解のあるお前が支えてくれるから、ここまでやってこれたと思ってる。ありがとう。

本当にこの難のある性格のせいで、お前を困らせることも多かったよな。全部ため込んで、唐突にダメになって、吐き出しちまって。けど、いつも支えてくれてありがとう。お前じゃなかったら、俺はここには来れなかった。

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