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お宅妄想日記~真面目と阿呆の紙一重~
┗5,4
5 :
cW甘_甘){気になる日記を発見)
03/26-22:00
>『最上級の愛をやる!』
>>>>1530話
#今までのあらすじ
#つらい歴/史を乗り越えて、リビングでダラダラする自宅警備員。今日は何だかシリアスなムードで…
壁の崩壊。
で、東の俺と西の弟はまた一緒に暮らせることになった。
あー。露んちは寒かったぜ。
あれは、本来何かが住む環境じゃない。
慣れない氷点下の世界は、生きているのが精一杯。本当に、俺様でも死なないのが精一杯だった。
それに比べてここは、暖かい。
何より、そばには俺様の、命より大事な半身が…
「兄さん、また昼寝か?」
会議や公の仕事はすべてルッツがやっているから、俺は家でごろごろしたり、悪友共と酒を飲みに行ったりと毎日好きに暮らしている。
今日は日の当たるリビングのソファーで寝転んでいたところだった。
そんな俺を兄さんなんて呼ぶのは、この世に一人しかいない。
会議か何かから戻って来たんだな。
低いが、一度懐に入れた相手に向かっては柔らかいその声で呼ばれるのは嫌いじゃなくて、顔を見ようと目を薄く開いてみたが、日の入り光が眩しすぎて何も見えず、結局反応も返事も返さずに再び目を閉じた。
#(↓続く)
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4 :
cW甘_甘){気になる日記発見しました)
03/25-20:00
#(↑の続き)
俺の目は変わった赤い色をしていて、突然変異のこの色はずいぶんと視神経に負担をかけるんだそうだ。明るい場所も暗い場所も、俺には見えにくい。
それに加えて、どうも最近はいろいろと霞むようになってきた。
そういえば体も怠い。
眠る時間も増えてきたし、…そろそろヤバいか?
なんて考えながら、俺の体は再びうつらうつらと船を漕ぎ始める。
いつか、目の前で、俺達の仲間が滅びるところを見た。
人間とは違って骸も遺らず、霧が晴れるように消えていった姿が脳裏に焼き付いている。
消えちまったあいつみたいに滅ぼされるわけじゃねーけど、あの馬鹿でかい壁が崩壊したということは、…俺が「独」になるということは……俺の体も同じように…消えていくのだろうか?
それなら、それも悪くない。
文字通り、ルッツと一つになれるということだ。
でも、俺様ほどイケメンで有能な奴が、ただで消えてやるのは癪だから…
だから
俺様が消えるそのときは、絶対お前の目の前に居てやる。
そして、その時が来るまで決して消滅は悟らせないでおいてやる。
きっと予想外のことを嫌うお前は唖然として、
その後いつもより多めに眉間にシワを寄せて、
きっと俯いて
静かに
泣くんだろうな。
安易に想像できるその顔と言ったら、
その顔と言ったら…。
ざまあみろ。可愛い弟を狙う奴らめ。
俺の消滅は、簡単に記憶から拭い去れはしない。
この体の消滅をもって、俺はルッツの心をさらっていってやるぜ。
「兄さん」
可愛い弟の声が聞こえる。
きっとあいつによく似合う、困ったような、それでいて相手のワガママを許容するような表情で眉を下げて笑っているんだろうな。
…まだ、消えないぜ。
何たって俺様はギルベルト。お前の兄貴だ。
お前と同化するのは悪くねーけど、まだ、お前を甘やかして、兄貴面していたいから、
真面目でしっかり者のお前が疲れ果てたときに、その頭を撫でてやれる体でいたいから、
俺は、俺様とお前のために「まだ」消えてなんてやらねぇことを、
ここに今決めて、
宣言しておくことにする。
#cW甘_甘){「生きたいと思わねばならない。そしてタヒぬことを知らねばならない。」(某お題の副題))
#はい、爺なのに宙ニです。ツッコミはパロされたご本人より受け付けます。
#普憫さん、是非とも私にも「年に二回の決戦へのネタ提供」という愛をください。(はぁはぁ)
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