日記一覧
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267.勝手にアイス食うな。
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月島蛍
2020/02/26 00:50
〆 高校最後の冬の話
僕と日向の高校生活はまさにバレー一色で、いくつかの大学から推薦が来ていた日向。ギリギリまでどこの大学に行くかを悩んでた日向に、「僕と同じとこにしたら?」って冗談のつもりで言ったら、くりっとした大きな瞳が真っ直ぐにこっちを見たのをよく覚えてる。
…まさか同じ所を受けるなんて思わなかった。推薦とは言え倍率は高いし、そもそも日向が受けることも知らなかった僕は「受かったぞ!!」っていう件名のメールを開いて、そりゃあもう驚いたものだ。
あの時僕が誘わなかったら今こうして一緒の大学に行くことも、付き合うこともなかったかもねってやっぱり冗談めいてしか言えない僕に、「月島が言わなかったら俺が言ってた!」って堂々と言ってのける君が眩しい。
後から聞いたんだけど、僕と同じ所ともう一つの所とで悩んでたけど、自分と一緒だと僕が嫌がるんじゃないかと思ったらしい。だから尋ねる前に僕が言ったあの言葉で決めたんだって嬉しそうに話した君に、僕はたまに、僕自身が悔しくなるほどあの子に惚れていることを実感する。絶対に言わないけどね。
で、この話を聞いた後に「春から一緒に住もうか」って言ったのが僕で、それを悩みながらもその場で断ったのは日向。あの時のショックは忘れもしない。
そしてその後一週間かけて僕に告白してきた日向には、ホント、なんというか……いつも予想の斜め上を行くというか。とりあえずあのチビは心臓に悪いことを仕掛けてくるから怖い。やめてよ。
たまに思い返してみると懐かしいもんだね。本当はもっと長いけど、簡単に纏めるとあの子とはこんな馴れ初め。明日、覚えてるか聞いてみようかな。…覚えてないけど覚えてるフリしそうだなあいつ。
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