エレンが言っていた。嘆く暇があるなら行動しろ、と。誰も居ない、聞こえないところで叫んでも一人として気付いてもらえる訳がないんだと。その言葉を当時の私は素直に受け止める事が出来ずに、なぜ助けてくれないのかとエゴを押し付け聞き流していた。
幸せになるには辛さを越えなければいけない。たった一つ、たった一つでいい。それを乗り越えた時、私はまた息の仕方を思い出せる。今はただ、苦しい水の中。