ich gehorche einem wunsch.
　唯、本能が赴くままに。

R20-G／独白妄想虚実混合／交流歓迎
　auszug regal xx

無性に誰かを泣かせてぇ。眦に涙を滲ませ快楽を強請る眼差し、悲鳴に似た嬌声。あぁ…――欲求不満、だな。何も考えずに情事に耽りてぇ気分だ。

久し振りに、出会えた気がするんだ。素直に欲しい、僕を見て欲しいと思える人に。彼は僕を物分かりが良過ぎるだとか、自分と似ていると思ってくれてるのかな。だと、嬉しいんだけど。…僕は彼の想い人よりも都合良くありたいんだ。同時に彼の理解者でありたい。彼が手を伸ばしても届かない人への想いを僕にぶつけて欲しい。その想いが深ければ深い程役得だ。彼の事が知りたい。彼の想い人の事も。きっと素敵な人なんだろうなあ。…でも、それを聞く事は多分ない。暫くすれば彼との関係は終わってしまうし、僕は自分の役割を忘れてはいけないから。

> ねえ、君の瞳に映る僕はちゃんと役割を果たしてる？

始まりは緩やかな終焉へ向けてのカウントダウンだ、何事も。永遠なんて存在しねぇモンに思いを馳せるのは馬鹿のする事だと思う反面、羨ましくもある。何処かへ忘れて来た感情を、何時か探しに行こうと思う日が来るのだろうか。

> 訪れるかも分からねぇその日を待ち詫びるのは、

永遠の儚さは今日もまた、誰かを打ちのめす。…オレは元々信じてねえし関係ねえんだけど。ただ、やっぱ人が悲しそうにしてんのは好きじゃねえわ。待ち惚けは、辛えよな。分かるぜ。オレも経験あっからよ。今でもたまに思い出す。元気にしてっかなァ、って。未だに破れねえ手紙とか。あー…ダッセェ。馬鹿馬鹿しい。

> 物足りねえ。何も、足りてねえ。欲しいモンが全部指の隙間から零れ落ちて行く。掬い取る術をオレは知らない。