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┗43.アインザッツの銃声を(保存)
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1 :
グ/ル/ッ/ペ/ン・フ/ュ/ー/ラ/ー(実/況)
2018/10/19(金) 16:54
アインザッツの銃声を
同性愛表現 / 半完混合 / R20千年先の朧月夜に。[
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81 :
hacchi
2021/03/04(木) 20:46
壊れぬハートが欲しいのだ / 石風呂
おれはちゃんとやっていけるのかな。
幸せだと思う。嘘偽りなく。あの人がそばにいてくれて、気軽に話しかけられる仲間たちがいて、なんとかだけど、一人でちゃんと食っていけてる。それ以上に幸せなことはない。と、思う。
でも、こうして不安な夜、誰にともなく俺の自意識が叫ぶ。俺はこのまま、ちゃんとやっていけるのかって。
こんなこと言うのも何だけども、俺はそこそこ恵まれてると思う。そりゃたくさんお金を持ってるわけではないし、特別いい暮らしをしてるわけでもない。友達だって数少ない。でもお金も暮らしも友達も、足りないということはなくて、じゅうぶん満たされてる。そしてなによりも、こんなに愛し合える人がそばにいてくれてる。それはお金やなんかに代えがたい、大切な大切な俺の人生の恵みだ。
それなのに俺は、そんな何もかもから逃げ出したくて身体が震える夜があるんだよ。
なあ、俺はちゃんとやっていけるのかな。たまに怖いよ、全部ぶち壊しちゃいそうでさ。張り詰めた糸が震えるんだ。あんたのことだけは守るって決めてるけど、何もかもから守ろうとして抱き締めてたら、壊しちゃったりしないかな。俺は今までそういうことをやってきた気がするんだよな。
死ぬまでそばにいるって決めてる。でもあと何十年も、あんたのことだけを大切にできる俺のままでいられんのかな。俺は、俺でいることを諦めないでいられるんだろうか。
こんなでも一応、この衝動やら不安やら恐怖やらと付き合う覚悟はしてるんだけど。でもさ、それは「俺」なんだよな。
いつか限界が来て、俺が俺じゃなくなったとき、諦めないでいられんのかな。
いっそもう、まだ意識があるうちからちゃんとやるのを諦めた方がいいのかとも思う。こんなに幸せなのにこんなに辛いなら、何かを諦めたほうが楽なんじゃないかって。何かっていうのは、もちろんあの人以外のことだけどさ。
全然自信がない。ないけど、それでも今のところは、なんとかやり過ごしたいと思ってる。やり過ごせば楽になるとは思えないけど、今よりは息がしやすくなることを祈ってさ。
吹き荒ぶ吹雪の中、じっと身を縮ませて耐え忍ぶみたいに。
こんな俺でも、震えていたらあんたが抱き締めてくれることだけは、信じていられるからさ。
これを書いて数日後。なんとかなって、まあ、この文章を推敲できたくらいには落ち着いてる。
俺さ、けっこうがんばってるよ。本当にそう思う。ちょっとは認めてやってもいいよな。
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80 :
hacchi
2020/08/04(火) 00:08
no title
「あなたと手をつないでいると、離れたくなってくる」
ひどい声をあげながら起きた。汗だくだった。情けない声で名前を呼ぶと優しい声が帰ってきた。大丈夫ですよと、穏やかに笑いながら。
手を握ると、当たり前のように握り返された。汗でべたべたなのに。申し訳なくなって謝ろうとしたら、先に声をかけられた。
「俺ね、hacchiさんが寝るとき手をにぎにぎしてくるの、好きなんですよねぇ」
どちらが夢か、わからなくなるくらい優しい声だった。
優しくて幸せで愛に溺れて、それなのに俺は相変わらずだ。恐れている日の夢を見て、震えながら目を覚ます。
あなたがいればいるほどに、あなたがいない日を憂いて過ごす。それでももう戻れなくて、謝りながら手を握る。
――そう、俺は手を握るんだ。
見えないものに怯えても逃げないと決めているから。
ほんとうに手をつないでいられるのなら、毎日だって手を振り払われる夢を見てもいい。
謝るのをやめて、好きですと言った。
幸せそうに笑ったあなたに身を寄せて、もう一度眠りにつくことにした。
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79 :
鬱/先/生
2019/12/04(水) 22:29
満足な豚と、不満足な人間
おひさしぶりです
私です
なんや久々に書きたい期に入ったみたいなんで書いてます
ちな今10月初めです
アップされんのはたぶん…
12月やな
(追記:ほんまに12月になったわ)
外れてたら笑ってください
ほんまに気分でアップしてるんで
僕にもわかんないんです
さて
今日は珍しくちゃんとした話(当社比)しようと思います
みなさん
異世界の主役は我々だ!
やってますか?
僕が主人公のやつ
やってない人は最初から5分くらいでいいんでやってください
今回は冒頭に出てくるセリフのひとつ
「満足な豚であるより、不満足な人間の方がいい。」
これについてお話しよかなと思います
これね
あれなんですよ
シッマがよお言うとる功利主義っていう考え方の例えなんですよ
詳しく解説しよとか思うとこの日記のページ全部埋まるんでね
めっちゃざっくり言うと
功利主義という思想の中にもいろいろあって
冒頭の言葉は「質的功利主義」の概念を説明するための言葉です
例えぷくぷくに太った豚が何匹いたところで
人間が一人いることの価値には及ばないみたいな
なんかそんな意味です
で、この言葉には続きがありまして
「満足な豚であるより、不満足な人間の方がいい。
それと同じように、満足な愚者であるより、不満足なソクラテスである方が良い。」
こんな言葉です
ソクラテスさんは色んなところでなにかと引き合いに出されがちやな
なんやろなあ、これは
人の生き方においても
与えられてるだけで満足する豚のような生き方ではなく
不満足ながらも考えて自分の目指すものに向かっていく生き方のほうが優れてるよ
というような考え方です
功利主義にも色々と分類があるんで興味がある人はしらべてみてね
僕はなあ、なんやろ
こういう考え方自体を否定する気はまったくないねんけど
満足な豚は言うほどだめなことやろかなあ
とも思うねん
なんかなあ、僕は単純に、
そういう人間も居てええと思うねんなぁ
現代は特に
生産性が重視される世の中で
何かをし続けてないと評価されへん世の中やなと思うんやけどね
そうでなくとも満足できることはやっぱり尊いし
何かを必死に考えて生み出しても
なお不満足なんはやっぱり辛いよ
て、思うわけです
僕は、こんなこと言うて
考えて考えて、なんやかんや満足することができずにいる
多分、そういう人間です
考えることをやめられずに
もやもやと答えの無い問いを追いかけるような
ずっと、そういう人間であり続けると思います
やから
なんか、考えるってこともそんなええもんやないなあって思うんですよ
悪いもんとも思ってへんけど
でもやっぱり
考えなくてすむならそっちの方がいいこともあるから
どっちがええとかそういう話は
僕みたいなのには決められんなあと
そういうことです
いやー
珍しいくらいちゃんと話したなあ
まああれです
つまるところ
豚肉はうまい
そういうことです
生姜焼きもしゃぶしゃぶもええなあ、豚トロもええなあ…
皆さんも寒い季節なってきたんでご自愛くださいね
ということで
今日はこのへんで
じゃあの
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78 :
坂/本/龍/馬
2019/09/29(日) 17:53
I Want To Tell You
※暈しと捏造を含んでいます。完なりと認識して読んで下さい。
西郷さんにキレました。
それはMさん含め、久々に札幌に来た友人たちと西郷も含めて飲みに行く数時間前に起こったことでした。
今思えば僕の中ではその前から少し着火剤が溜まっていたように思います。
ただその時は自覚もなく、その日までお互い忙しかったため、顔は合わせど話し合う隙はなくといった調子でした。
その日の朝、僕は泊まっていった西郷におはようといってきますを言って仕事に出ました。むにゃむにゃと寝惚けながらいってらっしゃいを言ってくれた、それまではよかったのです。
それきり連絡がありませんでした。多分僕から連絡来るの待ってるんだろうな、というのは分かりましたが、その時の僕の着火剤はずばり「僕ばかり声をかけているように感じる」だったのです。
それが僕の被害妄想だというのは分かっていますが、それでも僕は、西郷からも声をかけてほしくなってしまいました。
だからそれとなくLINEを見て気付いてほしくて、昼過ぎごろ、友人たちとの連絡グループに一言「今日20時くらいになりそう」と入れたのです。
なのにあの天然ゴリラは!
まったく気付くこともなく!!
グループには返事をして僕の個別には何も連絡をよこさなかったんです!!!
こんな些細なきっかけで点火した僕は、その勢いのままキレたLINEを送りました。
「やっぱり西郷から声かけてくれないんだなーって思って」
「いいよ、求めすぎなんだよ、僕が。期待するのやめるわ。ごめんね」
「僕は君にとって一言かける価値もない人間ってだけだから」
以前、同じ件でキレたことがあった僕はその時のこともあってかなり卑屈になっていました。
今思い出してもひどいことを言ったものです。本当にすみませんでした……。
飲み会までには気持ちを落ち着けないとなと思いながらも、悲しさで前がぼやけるのを止められずにいた最中。
西郷の謝罪と共に告げられた言葉に、ようやく我に返りました。
「…今日がほんとに楽しみで、坂本さんにプレゼントたくさん買ったので、それだけでも、受け取ってやってください。」
分かっていたはずのことだったのにね。
西郷は、誕生日の近かった僕のために一生懸命プレゼントを選んでくれていたんです。
友人との都合もあり移動も多く、忙しい中、ちゃんと準備してくれていました。
それなのに前日まで、僕と恋人として過ごす時間もちゃんととっていてくれていて。
夜も疲れている中、明日楽しみですねと浮き足立った様子でずっと抱き締めてくれていました。
ここまでして貰っておいて、でしょう。本当に、求めすぎなんです。僕は。
そんな自分をどうにもできなくて、西郷さんに当たってしまうのです。
飲み会前までに気持ちの整理を終え、西郷にも謝罪と感謝を伝えて。
仲直りをして、無事に楽しく過ごすことができました。
僕らはもう一年半、一緒にいます。
毎日欠かすことなく話して、好きだよと言い合います。
それでも。
それでもやっぱり、分かり合えていることなんてないんだなと思います。
僕が連絡を貰えないことでどんなに不安か、西郷には分からないでしょう。
でも、同じように西郷がどんな思いでプレゼントを選んでいてくれたか、僕は分からないんだと思います。
気持ちを共有できる術は、ないのです。
だから伝えなければならないし、きちんと受け止めていかないとな、と思います。何度でも。同じことでも、です。
僕は昔から諦め癖がひどくて、こういうことがある度に、人や物事から逃げていました。
でも西郷さんとのことは、西郷さんとのことだけは、諦めたくないのです。
だから、どんなに自分の狭量や余裕のなさに嫌気が差しても、伝えていこうと思うのです。
西郷がどんな風に考えているかも、忘れずに知っていきたいです。
そうすれば、悲しい時間よりも何百倍、何千倍もの、楽しい時間を過ごせると思うのです。
敢えてここに書いたのは、そういうちょっとした覚悟の上で、です。
西郷さん、あの時は本当にごめんね。
たくさんそばにいてくれて、一生懸命に僕のことを考えてくれて、本当にありがとう。
プレゼント、とっても嬉しかったよ。
これからもたくさん、楽しい時間を過ごしていこうね。
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77 :
シ/ョ/ッ/ピ
2019/07/22(月) 21:58
雲に乗りたいとか夢見とる痛い奴wwwwwwwww
初めまして、ショッピです
そろそろ日記が削除対象に入りそうということでしょっぴかれてきました
年に一回くらいは担当するかもしれません
よろしくお願いいたします
最近はめっきり日記を書く習慣がなくなった私ですが、何をやっているのかといえばそれはもう
ゲームたのしいにゃあ(脳死)
という感じで過ごしています
最近までスプラトゥーン2のラストフェスが開催されていたので、それを楽しんでいたり
昔やっていたネトゲに時折ログインしてはショップの相場だけ確認してみたり
ドラえもんのび太の強制労働人間牧場牧場物語をやっていたりなどしました
それと関連している、というほどでもないですが
今日はうちのコネシマさんと見た映画の話をしようと思います
以下会員限定
なにかの話からドラえもんの話になり
コネシマさんにおもろいでコレと言われて観ました
「映画ドラえもん のび太と雲の王国」
27年も前の映画らしいのですがご存知の方はいらっしゃるでしょうか
因みにAmazonPrimeで見られる筈です
ネタバレというほどの事でもないのですが、私の印象的だったシーンを話すと
くもかためスプレーで雲の王国が作られていくところと
ドラえもんが故障してしまうところでしょうか
前者はやはりドラえもんらしいロマンのある場面だったためで
後者はそれから一転した危機的状況だったため印象的でした
やはり雲の上に乗れてそこにお城があるというのは
子供の頃誰しもが思い描くような一景色なのではないかと思いますが
ただ
天空の城ラピュタ然り
ワンピース空島編然り
雲の上の物語というのは、空想上の産物でありながら
そこに関わる人々の物語は非常に現実的で
世界そのものも儚く霧散し得るものである傾向が強いような気がします
27年前のこの映画もまた
当時世間をにわかに騒がせていた"環境破壊"という問題と密に絡んだ物語です
キャブ車がまだ主流であった当時の
雲のような白煙を吹かせエンジンをかける様子や
雨雲のように黒く霞んだ高速道路の様子なんかは
テレビなどで見掛けたことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか
1990年代から2000年代にかけて段階的に排ガス規制がかかり
今はツーリングがてら国道を走る車を眺めていても
雲を吐く車は見当たらなくなりました
そういった意味でも雲の王国は
時の移ろいを感じられる映画でした
私達の生きる情報社会もこの二十数年でずいぶんと移ろい
インターネットの世界は今
すっかりとクラウドサービスが支配する時代になったように思います
たった5分で作れるメールアドレスで
インターネット黎明期とは比べ物にならないほどの情報量を保持することが可能になりました
0と1で出来た広大な雲の上、この1年と4ヶ月で
私とコネシマさんの交わした情報量は、日記や様々なログを含めても3MBに満たない量です
この3MBを保管するために使用することにしたGoogleDriveの
無料で使えるクラウドストレージは15GB
その雲の上を私たちが埋めた量といえば
たった5000分の1程度に過ぎません
王国と呼ぶには遠く及ばず
多めに見積もったとしても、精々ふたりの部屋程度でしょう
これから何十年、日々増えていく私たちの情報は
いつか雲の王国を作り得るのでしょうか
そしてそれは、儚いながらも
せめて私達が死ぬまでは
栄華を極めることが出来るのでしょうか
そんな机上の空論めいた妄想はきっとお笑い種で
誰もが馬鹿らしいと呆れるものであるだろうと予測はつきますが
きっとあのクソ先輩だけは頷いて
夏雲湧き立つ青空のように笑うのでしょうね
というわけで今回はここまで
冗漫な文章にお付き合いいただきありがとうございます
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76 :
鬱/先/生
2019/05/04(土) 01:56
にんじん
どうも鬱です
正月に書いた記事が上げられないまま現在2月の後半になっています
いったいいつ上がるのか
それとも上がらないのか……
完全に私の気の向き具合によりますね
気が向くとええな(他人事)
やっと気が向きました
長かったな
それはそうと
最近ね、ブログにハマってるんです
あるやんなんか
はてなブログとかnoteとか
ああいうのを気まぐれにたらっと読んでます
もちろんここの日記も読んでるんですが
それとは別の活字欲といいますか
なんかええ感じのコラムを読みたい…
3000文字以上のそこそこ読み応えあるやつで…
感情のよく乗った文章がいい…
みたいな時あるじゃないですか
あるよね?
ない?
うるせえあるんだよ!!!
はい
そんでまあ最近は自分が読んだ本の感想ブログを漁るのが楽しくて
いろいろみてたんすけど
「にんじん」っていう本の感想ブログをよんで
あ、と思って書き始めました
以下会員限定
にんじんって児童書なんですけど
読んだことある人おるんかな
概要だけ説明すると
にんじんっていうあだ名の子供が
親からめっちゃ意地悪されるだけの話です
マジでそれだけです
詳しいことは調べて貰えたらすぐ出ると思います
僕が特筆したいのはその話がどうってよりは
子供の頃これを読んだ僕と
大人になってから読んだ僕の感想の違い、ですね
大人になって読んでみて
なんやこれやべえ話やんってめっちゃ思ったんですよ
普通に虐待やんけっていう
暴力とかはないんですが
当たり前のように実の親から
ほかの兄弟と差別され
嫌な役を押し付けられ
煙たがられ
意地悪されるんですよ
でも、僕
子供のころこれ読んで
全然やばい話やと思ってなかったんですよ
なんなら虐待だとも気づかずに読んでました
なんやろなあ、多分
やなことしてくる奴って身近にいるけど
それでもなんとか生きていこうとする話、だと思ってました
世の中って
どうにもできない理不尽なことっていっぱいあるじゃないですか
それはにんじんにとっても
僕にとっても
この日記を読んでくれてる人にとっても
同じように降りかかることやと思うんですけど
そういう理不尽な世の中で
希望があるわけやないけど
絶望もせずに
なんとかそれなりに生きていってるんやなあ、と
子供ながらそういう風に捉えてたんだと思います
そう考えると
あれ?
子供の頃の俺の方が頭よくね???
ってなりますね
ちゅらい
まあアレです
倫理や状況だけに囚われて
本質を読み解けないだめなおとなには
なったらアカンなあと思ったっていう話です
子供の頃の自分にそれを気付かされるっていう感覚は
なかなか貴重でええもんでした
(もちろん虐待や差別があかんことは当然の上でな)
いやー、日記やコラムも面白いけど
久々に実家の本棚ひっくり返すのもいいかもしれませんね
ということで
久々に実家帰ろうかな
じゃあの
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75 :
h/a/c/c/h/i
2019/04/23(火) 23:15
no title
幸せには常に、同じだけの不幸が寄り添っている。
俺はいつも、そこへ自ら足を踏み入れ無様に埋まりこむ様を想像してひとり、傷付いたふりをしているのだ。
エッセイとか、好きなんだよね。俺。よく読むんだけどさ。
あるエッセイで、仕事で失敗して奥さんと別れてうつ病になったおじさんが出てきて、精神病院に入院してずいぶん立ち直ることができたーって。
穏やかで、問題行動とかもなく真面目な人で。それで何度か、もう外出許可も出ててさ。よく野球とか見に行ってたんだって。それでまた見たいからって許可をもらったの。
それで、そのまま真っ直ぐ野球場と反対にあるマンションから飛び降りて死んじゃったんだって。
遺書もあって、身辺整理もされてたって。
ずっと前から決めてたんだと思う。
俺さ、そのおじさんの気持ちすごいわかるんだよ。
どんだけ落ち着いて考えてみたって、他の人と話してみたって、楽しいことがあったって、もうさ、だめなんだよ。
一度得たはずのものがもうない世界になんの希望も持てない。生きていたってしょうがないんだ。
俺にとってもまた、あの人はそういう存在なんだと思う。
この本を読んだ時はあの人とまだ出会っていなかったからそのおじさんの気持ちにはあまり寄り添えなかったけれど、今思い出して、ああわかるなあと思ってしまった。重症かもしれん。いや、重症だろう。
この世に存在し得る常識だとか法律だとか、そんなようなものと同じレベルの理論として。
俺は、あの人がいなくなったら死ぬのだ。
それほどまでに想える相手がいることが、果たして幸せなことなのかそれとも不幸なことなのか、たまにわからなくなる。
幸せで幸せで、それなのに俺は、その後ろの不幸に常に怯えている。
どうしてもその後ろ側を知りたくないからと、もっともっとと自分で自分を追い詰めてる。それで勝手に、ああダメだったとか、今日はちょっとうまくいったとか一人相撲を続けている。
何がやりたいんだって、俺も何をやっているのかと嘆息するばかりではあるのだが、つまるところ俺は死にたくはないのだ。
痛いのは嫌だし、出来ることなら憂鬱な気分ではいたくない。
そのために策を講じた結果、死ななくて済んでいるし、幸せな気分を得ているのに、その結果にもっと深い絶望と不幸の予感を抱いてまた一人相撲をとり始める。
まるで自分の尻尾を追いかけるような生産性のない思考がどうしてもやめられない。
考えたってどうにもならないというのに、こびり付いた垢のようにずっと付き纏う。
これは多分、俺が死ぬか病気になるか、何か重大な変化が訪れるまで続くんだろう。
多かれ少なかれ、消えることはないんだろう。
そこまで考えたところで、ふと俺は、俺がこの生活を続けることを十二分に覚悟していることに気付いた。
勝手な不安を抱いて怯え、一人相撲をしては恐ろしい幻想に苛まれることを、それでもいいと思っているようなのだ。
なぜかと問われれば、恐れや不安があるうちはまだ、最悪の事態は起きていないということだからだろう。
起こった先にあるのは、深く果てのない絶望だ。
それなら俺はあと五十年でも、百年だって、怯えたままでいいなと思う。
この愛おしい気持ちを抱え続ける代償がそれだけだと言うのなら、なんと安いことだろうか。
恐るべき純度のそいつ一つで、俺は今日も生き長らえている。
願わくば、この今日のような日が、あと五、六十年ほど続いてくれればいいと思う。
こんな俺だって一応は、死にたくはないのだから。
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74 :
オ/ス/マ/ン
2019/04/15(月) 17:10
わずらいの零れ桜
いつも大変お世話になっております。
アインザッツの銃声をのオスマンです。
ここでは初めましてとなりますね。どうぞよろしくお願いいたします。
春風の心地良い今日この頃、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
私は休日を利用して都内の桜を巡って参りました。
今年の桜は比較的長めに開花しているようで、二週間程度は楽しめたように思います。
桜が好きな私にとっては、非常に満足のいく新年度となりました。
葉桜へと移り変わらんとして舞い散る花びらもまた美しいものです。
皆様もそれぞれ忙しい新年度かと存じますが、季節の移ろいを感じながら過ごしてみてはいかがでしょうか。
以下会員限定
皆様にはほんの少し、私だけの桜を紹介したいと思います。
ずっと昔、読んだ本にこんな一節がありました。
# ――病気になったの。
# 好きだ、と思う度に身体から花びらが零れ落ちる病気。
# あのひとを想うほどに溢れ出して、困っているの。
「なあひとらん、もし俺がその病気やったら、もうとっくの昔に花びらの絨毯が出来とるよ」
いつか、そんな話をして以来。
彼はそれがいたくお気に召したようで、時折、俺今花びら出たよ、なんて言うようになったのです。
可愛らしいその言葉を聞くたび私は、はにかんで笑う彼の姿から、ふわりと漂う桜の花びらを想像せずにはいられなくなりました。
今年、たくさんの桜を見ましたが。
彼以上に美しい桜は、とうとう、見つけられませんでした。
きっとこれから先も見つかることはないでしょう。探す気もないというのが、本音ではありますが。
私だけの桜は、時期にとらわれず咲き誇ります。
美しいその姿を見るほどに、私の身体からも桜色の花嵐が吹き荒れるのです。
このまま過ごしていたら、いつか花びらで埋もれるほどになるのでしょうか。
それもまた素敵なことだと、私は思います。
彼との日々が、幾久しく、桜花爛漫たることを祈って。
明日もまた、花を愛でて過ごすことと致しましょう。
さて、そろそろ紙面が尽きてしまいました。
本日はこの辺りで失礼いたします。
今後ともよろしくお願いいたします。
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73 :
鬱/先/生
2019/04/14(日) 00:15
ろりぽっぷ
どうも鬱です
なんや最近本棚入れて頂くこと多くて
こんな長文糖度マシマシ日記にねえ
ほんまにありがとうございます
これからもいっぱい書きます
さて
前回本屋さんの話をしたので
今回は本の話をします
というか僕の大好きな本の紹介です
僕はおすすめを聞かれたらいつも真っ先にこの本を紹介します
この日記を書く上でもかなり意識した本ですね
「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」
です
桜庭一樹さんという作家さんが書かれた
短めの小説です
サクっと読めてグアーって感じの読後感です
マジでおすすめ
あんまりネタバレせんように
簡単に説明すると
主人公の山田なぎさの学校に
海野藻屑という女の子が転校してきます
うみのもくず、です
すごい名前ですよね
元々ライトノベルなので
ライトノベルとして考えると
そこまで珍しい名前ではないのかもしれませんけどね
その藻屑ちゃん
超嘘つきなんですよ
もう嘘しかつきませんホンマに
虚言癖と言って過言ではない
そんな藻屑になぎさは
めっちゃイライラします
でもなーんか気になってしまうんですね
恋かな
ただ
藻屑にも嘘をつく理由はもちろんあって
この子、かなり不幸な境遇なんですね
なぎさ自身も恵まれた境遇とは言えず
はよ大人になって自分で働いて金欲しいなと思ってます
なぎさはそんな自分の思考を「実弾が欲しい」と表現します
お金=実弾ですね
子供には手にすることができない
社会に直接左右する強い力として
お金が欲しいわけですね
そして藻屑の嘘、虚言を「砂糖菓子の弾丸」と表現します
砂糖菓子の弾丸じゃ何も撃ちぬけないのに、と
そう思ってイライラするわけです
そんな二人の結末はなんと・・・
1ページめを開いたらわかっちゃうんです
すごいね
1ページめだけでもいいので
ぜひよんでみてね!
以下会員限定
読み終わったあと僕は
藻屑が撃ち続けた砂糖菓子のような言葉を忘れられませんでした
泡沫の夢みたいな
溶けて消えてしまうような弾丸を
どうしてか忘れられませんでした
ある意味で
今こうして書いてる文章も
砂糖菓子なんやと思います
この文章も
誰かとの関係も
数度のタップで簡単に消えてなくなる
そんな世界やないですか
でも、忘れられなくなるような想いをすることも
たくさんあると思うんです
僕がここで撃ち続けるのは
これまでもこれからも
砂糖菓子の弾丸です
人を殺すことも生かすこともありません
社会に影響を及ぼすこともありません
けど
そういうものがあった方がきっと世界が色づくから
僕は今日も藻屑と一緒に撃ち続けます
そんな僕の弾丸が
ほんの少し
誰かの心に溶けて残ったらいいなと思います
ということで
今日はこのへんで
じゃあの
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