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1585.「」
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17 :鶴/丸/国/永
2021/03/07(日) 14:57

 
#野良の三/条・三/日/月/宗/近殿

 きみがまだ此処を覗いてくれているか、否かは不確かだが、送りたいものは送りたい。と、云うことで、勝手気ままに筆を執ろうと思う。

 まずは、春の便りをありがとう。梅の香りが咲きわうなか、きみの声が聴けてこころ嬉しく思う。まあ、なんとも散歩日和だからなあ。きみの散策の道中、この俺が目に留まったのなら、それほどうれしいことはない。『ふぁんれたあ』と云うものも、文のひとつには変わりないだろう。やはり、俺にも返礼をさせてくれよ。

 知らぬ顔ばせのやつらの手記まで、読んでくれたとなっちゃあ、俺が代わりに言うしかない。なにを? そりゃあ、勿論、「ありがとう」さ。素敵な言葉だろう。俺は好きだぜ、「ありがとう」。きみのお相手と云うやつへ贈る文の、こころばかりの花の足しになるのならば、それも歓ばしいものだ。俺自身はてんで書けんと筆を投げてばかりだが、それでも愉しそうに見えるのならば、それも心躍る。きみのこころのなかで、俺の言の葉が小躍りしているさまさえも眺められそうだ。

 はは、とくべつなことなぞ要らないさ。きみが、俺の──俺たちの、だれかのための遺書に似た散文たちを読んでくれた。そのうえ、素晴らしい文をくれた。きみの云うとおり、やる気も出ると云うものさ。最近はめっきり外に出ず、主のように出不精を極めているものだが、きみと出逢えた折りには、ああ。胸でも、こころでも借りてくれ。そうでなくとも、気が向いたときにでも、話し相手になってくれるとうれしいもんだ。なんせ、此処は廃墟のように寂れているからなあ。

 終いに。偽ものの宿の名にも悪戯心が見えて好ましかった。きみはきみらしく、たのしく過ごしてくれ。それでは、佳き梅の水限を。


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