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ラスト*パレード
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江_雪_左_文_字(刀_剣_乱_舞)
2015/11/02(月) 03:22
戦場を舞う二人の背を眺め、思う事。
復讐に突き動かされ、その短い刃に朱を咲かせ。
籠の鳥から放たれ、魔_王の狂気に浮かれる刃を靡かせ。
それを憂う私の刃は心とは裏腹に凶刃と化し。
何処か各々が胸に秘めた暗い想いは、けして皆口にする事は無く。───…何時か聞いた他の本_丸の弟達の最後の声は、どうしようも無い程に胸が張り裂けるかと思ったのは。
彼等の安息は、彼岸にしか無いのだと。
生きている内は、安らぎ等無いのだと。
胸に秘めたその気持ちに、想いに、願いに。指先が触れてしまった。
私が出来る唯一は、兄として弟達にしてやれる事は、きっと一つだけなのでしょう。
望まぬこの力は、無意味では無かったのかも知れません。もし、争いが無ければ復讐に囚われる事も、天_下_人が統べる時代も無かったのでしょうか。争いから生まれた凶器です、もし無ければ私達はこの世に産まれていなかったかも知れないですが…………それが良かったのやも知れません。悲しむ二人を、憂う弟達を、安息を求めるその魂を、咎められる訳が無いのです。
二人の最期は、せめて、せめて。誰にも怨みが残らぬ様、これ以上悲しまぬ様。この、刃で終わらせてやる事が兄の役目。
こんな悲しい世界、嗚呼だから私は争いが嫌いなのです。
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