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ゼラニウムに口付けを
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25 :
中/原/中/也(文/豪/S/D)
2016/07/28(木) 01:17
一寸前、彼奴と偶然にも休みが重なった。
そう云う日は初めてで、多分お互い舞い上がってたんだろうな。否、俺としちゃ認めたくはねえが。然し認めざるを得ない。
ま、そんな日に唐突に好きな色は何だと質問された。彼奴は偶に脈絡も無く質問してきやがる。俺にはあまり出来ねえから面白いし良いがな。
話が逸れちまった。
仕方無えから青系だと答えたら何とも言えねえ顔してやがったなァ。もしかして好きな色が同じだったかと問えば、俺の予想は中ってたらしい。
何でも、好きな奴と好きな色が同じって体験が初めてだったらしい。
普段は口を開けば気障な台詞や揶揄う様な事しか言わねえ癖に。死ぬ程悔しいが、あの時の手前は可愛かったと、認めてやらなくもねえ。
果てには人間には有り得ない尻尾が見える所だった。尻尾ブンブン振り回す犬か。
つまり。彼奴の初めてが俺だって云う優越感が半端無かった。
まぁ、他の色々な初めては俺が相手じゃないらしいが。だが、太宰の木偶のあの時の、あの表情は紛れも無く俺だけに向けられたモンで。それだけでも十分だ。
なんて云えばあの野郎は未だ足りない、とか貪欲な事しか云わねえんだろうが。
莫迦か、彼奴。
>俺は手前に負けず劣らず貪欲なんだよ。
#だから全部、諦めて俺に寄越せ。
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