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氷上の痴話喧嘩。
 ┗13

13 :ヴィクトル・ニキフォロフ(YonICE)
2016/12/06(火) 19:51

>『Вздремнуть』

―――…この足音は君、だな。

よく晴れた日の昼下がり。
ぽかぽか陽気が気持ち良くて、つい居眠りに誘われる。
君がやって来る少し前に、本当は目が覚めていたんだけど。
起きたくないんだ、今はまだ。

ゆらゆらゆら。
優しく揺らしても、起きないよ?

「―――」
うん、こんなところで寝たら風邪をひくのは判ってる。

困り果てた様子の君に、意地悪してる気分になってくる。
でも、どうせなら、もっと意地悪してやろう。
マッカチンだと寝惚けたフリして、君を腕の中に引き擦り込んだ。

「―――!?」
どうやら寝惚けていると信じてくれたみたいだけど。
もこもこふわふわのマッカチンと君を、間違える筈がない。
さらりとしていて、少しかさついている君。
…でも誰よりも暖かい。
うわー…心臓ばくばくしてるね。
ふふ。かわいいな。


…ごめんね。
もう少しだけ我慢して。


君が、
#俺が、

遠くに行ってしまいそうで、

少しだけ、

怖いんだ。

ちゃんと起きるから、
あと少しだけ、
このままで――。

『確信犯』

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