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30 :折原臨也
2017/05/05(金) 22:00

さーて。花金の今宵は満を持して、

# 怪物を始末しに行こうか。



誕生日を迎えるって別に嬉しくは無いけれど何となくレベルアップした気分にならない?そんなアドバンテージの恩恵を有り難く享受して、ちゃちゃっと殺っつけて来ることにしよう。これが終わったら愛しい妹達に美味しいモノでも奢ってやろうかな。外苑前のクレープ屋がどうのとか言ってたっけ。え?死亡フラグ?何それ美味しいの?



> ナイフを片手に、池袋へ。

先ずはアイツを探す所から、って言っても30秒も掛からないけどねぇ。金髪にバーテン服なんて派手な見た目が幸いしてか、目撃情報の収集には事欠かない点については素直な評価してやろう。GPSを装着しなくても常に居場所が分かるって、シズちゃんって何てお手軽なの。その調子でお手軽に死んでくれ。あっはっは!


じゃ、決着の行方は後で。行ってきます。

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結果はドロー。痛み分け。
じゃあのんびり書いてみようか。

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# “その服、弟くんがくれたんだって?”

先ずは挨拶代わりに。追い掛けて来たバーテン服に笑顔で問い掛けてやった。質問への返答は無く、獸みたいな表情で距離を詰めてくるアイツ。おやおや、ついに日本語が通じなくなるレベルまで人間辞めちゃったの?
一気に縮まった距離から伸びた拳を躱してナイフを獸の喉元へ。勿論刺さらなかったけれどそれは想定の範囲内。そう、狙ってたのは頸じゃなくてコッチだからさ?

# “返して欲しければ来いよ。ほら、鬼さんこちら”

千切った蝶ネクタイを見せ付けて走り出す。楽しい鬼ごっこの始まり始まりー。でもねシズちゃん、これが文字通りの純粋な鬼ごっこだったら君が追う立場で限りなく優位だと言える。だけど今回は違う。これは折原臨也の鬼退治でもあるから、ねぇ?


何分走った頃か。廃ビルに逃げ込んで階段を駆け上ると、暫く遅れて違う足音が反響した。はぁ、何て執拗な鬼なの。そろそろ鬼ごっこも飽きたから第二部の開幕と行こうか。


階段の踊り場で立ち止まった俺に、自我が存在するのかすら疑わしい怪物は容赦無く飛び掛かって来た。こんな足場の悪い所で大振りに暴れたら危険って事すら分からないのかなぁ、この単細胞は。まぁいい。身を以て知ればいい。迫り来る両腕を潜り抜けてその儘アイツの懐に体当たりしてやったら、バランスを崩した体は呆気なく階段を転がり落ちていった。ドジだなあ。無駄に丈夫だからこれ位じゃ死なないだろうから、止めを刺しておくに越した事は無い。階段を駆け、アイツが体勢を立て直す前に仰向けの身体に馬乗りになった。嗚呼、そういえばコレは試したっけ?喉仏に手を掛ける。

幾ら身体が丈夫でも酸欠なら死ぬんじゃない?いい機会だし試してみる価値はあると思ったんだ。掌越しに皮膚を伝い響く野太い脈動。これを断ち切ったらこの怪物は呆気なく死ぬのか。ほんの小さな好奇心。

# “……永遠にお休み、シズちゃん”




力を込めようとした瞬間、視界がぐらり揺らいだ。

浮遊感の後、一瞬遅れて襲ってきた全身の激痛。気付いたらシズちゃんとの距離が開いてるやら、俺は地べたに這いつくばってるやらでどうやら蹴っ飛ばされた様だと察した。ってかあのほぼゼロ距離からのキックで人をサッカーボール宜しく蹴飛ばすなんて足癖悪過ぎ足から腐って死ねばいい。寝相悪いタイプだろ絶対。無意識に毛布蹴飛ばして裸になっちゃうタイプ。



# “……シズちゃんと一緒には寝られないなぁ”

> “は?気色悪りィ、早く死ね、ノミ蟲”


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29 :折原臨也
2017/05/04(木) 22:36


ある小説を読んだんだ。死体登場シーンが印象深かった。
グロテスクではあるのに奇麗。悪臭とも言える様な生々しい死の匂いは全く感じられなくて、でも明らかにそれは生きた人間ではない存在。そんな不調和際立つシーン。

こんな風にとは言わないけれど。ってか大前提、希死念慮は無いけどさ。
でもどうせ命を落とすなら……──って、

# 死を考察する生誕日

”誕生日”じゃないのは、勿論わざと。

# 誰も祝ってくれないなら本当に死んじゃうかもよ?なーんて。

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28 :折原臨也
2017/05/02(火) 22:58

花束の話は、ブラウザの強制終了により文章が消失したため一部割愛でお送りしています。気が向いたら加筆するけど、向かないと思う。
因みに今日俺が訪れた場所を特定出来る人間がいたら感心だ。御褒美をあげる。


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珍しくアイツから連絡が入った。

このタイミングで?何故?
アイツの考えが読めなくて若干苛立ちを覚えながらも、真摯に対応する俺カッコイイ。大人の対応。

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27 :折原臨也
2017/05/02(火) 09:54

# 花束を捧げた話。


今年も彼に会いに行った。俺の手にナイフじゃなくて花束なんて珍しい取り合わせだよねぇ。波江さんの汚物を見るような眼が印象的だった。何その顔?花粉症なの?どうでもいいけどさぁ、花を見てそんな表情するって女としてどうかと思うよ。


と言う訳で此処からは山も無ければオチも無い話だ。折原臨也の平凡なプライベート話。退屈な時間を過ごしたい変わり者は続きをどうぞ。

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> 毎年5月2日、不思議なことに雨は降らない。

今年も例に漏れず澄んだ青空だった。その霊園は丘陵地にあって、位置によっては海を望むこと出来る。えーっと、確かあの方角は東京湾だったっけ。
いつ来ても緑と優しい風が心地好い場所だ。流石俺、今日のコートは短めで正解だった。

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彼の墓は色とりどり沢山の花に囲まれていて、不謹慎な例えをするなら宛らカーニヴァルの様だった。天使のオブジェだったり、明らかに周りから浮いてて墓らしくない墓だなと今年もそんな印象を抱く。
毎年毎年、忘れられる事なく人が訪れる。こんなに賑やかだとオチオチ寝ていられないんじゃないかな?あはは。安らかに、と願う人間の足音が煩くて眠れない。これはこれで災難なものだねぇ。

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花束を手向けて掌を合わせる。墓石に刻まれた彼の名前が、朧気で靄の掛かっていた記憶を優しくも強引に鮮明化させた。彼はもう存在しないんだった。
改まった言葉は苦手だから一言だけ残してその場を後にした。

# 今年も来たよ、じゃあまた来年。

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追悼の時間は終わった。

さぁ、今夜は池袋にでも行こうか。非日常から日常へ戻る為にも。でも何だろう、何かが足りない。あの場所に置いてきた筈なのに指先に残る違和感が拭えない。
そうだ、シズちゃんにも花束を贈ろう。生臭く濡れたスカーレットの花束を。



やっぱり俺は、

> 花束よりナイフが手に馴染む。

# 愉しみに待ってろ、化け物。

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26 :折原臨也
2017/05/01(月) 03:38

枕が違うと眠れない。



この間、池袋で偶然見掛けたんだ。俺に気付いた瞬間の驚愕と苦々しい表情は通常運転だったね。
よしよし、日頃の働きぶりに敬意を表して、君のことを書いてあげる。



# 黄色の駒

将軍様の正体、本当にキングかな?
実はポーンだったりして、ね。


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使い捨てるには勿体無い位、君はよく働いてくれて感謝しているよ。

少し思い出話をしようか。

最近の君は警戒心が強くて人慣れしていない野良猫みたいだけれど、以前の君はまるで親犬の後を追う子犬みたいだったねぇ。恐らく“裏切り”なんて言葉は君の辞書には未だ無かったんだろう。そう考えると、厳しいオトナの世界をお友達より一足先に予習することが出来て良かったじゃない。学生さんは予習が大切。そうだ、この経験を生かして次は君がお友達に教えてあげればいいよ。大切なお友達、帝人君に。
だってほら、君は将軍。友達ごっこより仲間達を守るのがキングの役目だろう?それともキングの役割を放棄して仲間を裏切るのか?まぁそれでもいいんじゃない。
無色対黄色、勝負の行方は君の選択に委ねられている。

# 好きな方を選べ。 

# さぁ、どっちを裏切る?





 

………君のその表情、嫌いじゃないよ。

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25 :折原臨也
2017/04/28(金) 20:11

じゃあ、先に述べた変態なお医者さんの話をしよう。


この医者とは中学時代からの付き合いで、そうだねぇ、唯一の友人と言ってもいい。それが相当にマニアックな性癖を持っていて、今は首の無い女と同棲しててね。所謂、屍体愛好者?違うか。つーかアレって死んでるのかな。
まぁそれは置いといて、そんな変態ではあるけれど、医者としての腕は決して悪くはない。むしろ頼りにしてるんだよ。マジ。ほら、現にシズちゃんとの喧嘩の度に世話になってるし、と、現在進行形を使ったのには理由がある。昨晩、俺はあの喧嘩人形にヤられた傷の治療の為にアイツ、岸谷新羅の元へと訪れたから。

シズちゃんとの喧嘩の話は割愛するとして。命に別状は無いにしても、俺は何処かの誰かと違って痛みを愛する性癖は持ち合わせていない。独りで出来る手当てにも限界がある。そんな理由で。それに何て言っても頼りになる友人だからねぇ。


ガーゼやら消毒液やらの用意をする為に部屋を出ていったアイツ。明らかに足取りが軽やか、鼻歌すら聞こえてくる始末で、完全に浮かれポンチの典型例な有り様。要因は何となく想像が付く。
ソファーに横たわってた俺の視線の端で、無防備に置かれたアイツのスマホが点灯した。液晶に表示されたメッセージを見て、予感の的中を確信した。

ふーん。へーぇ。

羨望?妬み?否、生憎そんな臭い感情は湧かない。もっとシンプルに例えるなら。人の不幸は蜜の味、って形容されるけれど、逆に幸せはあまり美味しくないよねぇ。むしろ苦くて不味い。



そんな訳で治療の恩返しをしてあげた。こっそり、指先の文字に託して、送信。君の大切な人へ届け。

> 君達の幸せに、甘ーい蜜のトッピングを。

今頃は修羅場かなぁー?嗚呼、楽しみだ!
これに懲りたらスマホには厳重なロックを抜かりなく。


# 恩をささやかな仇で返した話。

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24 :折原臨也
2017/04/27(木) 21:15


潰してやる。




ハハッ、こんな気持ち久々だ。矢っ張りアイツは俺が始末しなきゃ。つーか駆除?まぁまぁ黙って聞けよ化け物。こんな考え方もありだと思わない?人間は生まれてきたからには必ず死ぬ。神様なんて居ないから人間を生産するのも破壊するのもまた人間だ。生み落とした人間を親と呼んで奇跡的な繋がりを感じるなら、死をもたらす人間にもソレは当て嵌まる。つまり君と俺の邂逅は運命的って事だよ。最高に気持ち悪いよねぇ。その理論で行けば、誕生日と同じかそれ以上に君の命日は記念すべき日になるだろう。ショートケーキに線香を立てる位には。


まぁ、以上だけど一番言いたかった事は


# 早く死んでくれ


って事だから死んでくれるならその他は無視していいや。

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23 :折原臨也
2017/04/25(火) 20:56

今日の街はやけに静かだ。何かが起こる前触れか、それとも。

上から眺める景色は心地好い。

俺には全て見えてるんだよ。君の言動、仕草、唇の動きすら。ねぇ、気付いてる?




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漸く分かった。時間が掛かったけれど。

君はもう過去の人か。
死んだ事にしておこう。そう、もう此処には存在しない。南無阿弥陀仏、成仏したまえー、何て。まぁ花くらいは手向けてやろうかな。黄色いキンセンカ。え、悪趣味?確かに黄色は不吉な色だけど君にはお似合いだろう。はいはい、死人にくちなし。





●●しとけば良かった。……俺の悪い癖だねぇ。



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仕事に戻ろ。帰りは朝になりそうだ。ま、帰っても誰も居ないしー。独り身は辛いねー。

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朝帰り、ってか昼?
雷の音やら機械の電子音やらヒトの足音やらで仮眠も眠れず。徹夜後の妙な高揚感で柄にも無いことを呟く前に休もう。今日は疲れてる。汗ばんだせいか何だか脱水っぽい。

あー……そういえば、あの足音は誰だったんだろう。



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喰われるってどんな気持ちなんだろう。
性的な意味じゃなくて文字通りな意味での話。

否、勿論俺は食べる側だよ?


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この香りはアレを思い出すねぇ。

あーあ、苛つく。

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22 :折原臨也
2017/04/23(日) 21:57

鍵とか手掛かりとか、何一つ残してないから、嗚呼そもそも君はもう存在していない筈だから特定される要素は無い訳で。そんな中で俺が此処に残った理由を自分なりに考えてみて気付く事実に我ながら心底肝が冷える。

忘れられない、未練、もう一度でいいから会いたい、……なーんて可愛いモノだったら未だマシだったろうに。






捻くれた表現をするなら、

# 君を喰らう為







その為に俺は此処に残っている。

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21 :折原臨也
2017/04/22(土) 22:20

終わりたくなかった。

今日は君を思う日にしよう。また明日からは君を忘れて生きよう。




それ位なら、なんて自分に言い訳して。
だってさ………――カッコ悪いよねぇ、未練ぽくて。

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