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壊れかけの世界
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75 :
イレイナ
2020/12/27(日) 10:36
そこは全面ガラス張りのリビングでした。
全く経緯は分かりませんが、私達家族はその家に住んでおり、今から昼食とも夕食とも知れぬ食事をとるようでした。
実はこの前に、私はバーに行き、誰かさん達のお金の貸し借りだとか、それが拗れて起こったと思われる殺人事件の調査を探偵さん基私の父と行っていました。そこで…私は穀物庫と、村の地面にされているマーキングシール……とでもいうのでしょうか。とにかく、地面に付いた印の法則性を見出し、それを父に申し伝え、それは関連性が無いかもしれないと言われ……ええ、そうでした。それで私たちは一旦家に帰り、お外が明るいのに夕飯を食べようとしたのです。
そういえば、その時私は普段吸わない煙草を何本か吸っていましたが、空虚で苦くて大変美味しくありませんでした。灰皿も少なくて、吸殻を捨てるのが大変でしたよ。
さて、話を戻しますが、家に戻った私たちは、皆で食事が用意されているテーブルに着いていました。しかし何も食べずに話し合いをしていました。話の内容はこう。「だれかが私たちを殺そうとしている」
ピンポーンというインターホンが鳴ると、皆、ガラス張りの向こうを見ます。そこにいたのは……誰か忘れましたが、私の家からお金を借りている男でした。挙動不審に中を伺っています。向こうから私たちの姿は見えないのでしょう。
母だったか……だれかが玄関に行き、彼を説得して戻ってきました。でも彼は物陰に隠れるようにして帰りません。
「変だな」と思った私は、警察を呼ぼうかと携帯に手を伸ばしますが、まだ何も起こっていないのに呼ぶのも躊躇われ、結局かけませんでした。
そうこうしている間に、家にもう1人訪問客が来ました。そいつはなんと私の学生時代のクラスメイトでした。おおよそ10年ぶりの顔に、懐かしさよりも不審感が募ります。しかも私は彼が好きではなかった。何故、ここに。一応、知り合いである私が玄関へ向かいます。
すると、その訪問者と目が合いました。そいつは先まで申し訳なさそうに下げていた眉を釣り上げて、口と目を三日月にして笑い、銃口を私にむけました。金色の銃。
すぐさま私は彼から距離をとり、元いたテーブルへと戻ります。
1つ、銃声が聞こえました。それは最初に来た男のものから発せられた音でした。
いつのまにか彼は私たちに…妹に銃口を合わせていたのです。
その音を皮切りに、4発、妹に弾丸が撃ち込まれます。
クラスメイトの彼も、無差別に発砲します。ガラスの割れる音と銃声が酷くリアルでした。
ただ、私はその場から動けませんでした。正確に言うと、机の下に伏せることは出来たけれども、伏せたところで狙いは定められるので、とても無駄な行為をしていました。
どうにか逃げなければ、と思っていたその時、窓辺に見知らぬ初老の男性の顔が写りました。手に持っているのはショットガンのようです。そいつはニヤリと笑うと、私に狙いを定めてきました。瞬間、今まで見てきたショットガンの銃殺死体が私の脳内にありありと思い起こされました。皆さんは見たことあるでしょうか。あれに撃たれるとね、とってもピンクで、白くてグチャグチャした肉塊ができあがるんですよ。赤じゃないんです。そうなりたくなかった私は、逃げようとして……でもこんなのじゃ逃げられないと思ったところで目が覚めました。
目が覚めてから思いました、ああ机の上なんか気にせずに、机を盾にすればよかった、あの時、電話をかければ良かった……ああ、私の姿なら魔法を使っても良かったですね。
…きっと目が覚めなかったら私は死んでいたでしょう。死ぬ夢は縁起のいい夢らしいですが、あの苦痛を味わうなら遠慮したいものです。
そうそう、私に妹なんていないんですよ。一体、あれは誰だったんでしょうかね。
>どうでもいい夢の話
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