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┗ハリボテの中身がコチラです。(101-110/874)

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110 :長門有希(憂鬱)
2010/06/29(火) 23:05

>>109


#「晴れた雨の日にアイマショウ」#5

満腹になった僕は長旅の疲れもあったのか、いつの間にか縁側で眠っていたようだった。

「ん……」

日が傾き空が赤らんでいた。辺りは静まり返り、虫の声一つしない。
それどころか人の気配がしない。不安になって祖母を呼んでみた。

「おばーちゃん……?」

返事は無い。ただただ、辺りは静寂を湛えている。
家の中を回って祖母と祖父を探す。

――台所、寝室、居間、庭、祖父の作業場……どこにも二人の姿は無かった。

怖くなった僕は家を飛び出した。そして夢中で走った。
ところが思う方向に走れない。そればかりか、行きたくない方向ばかり選んで僕の足は進む。

そのうちに、村はずれの神社の前までやってきてしまった。
ここで僕の足は止まった。

神社は小さな山の頂上にあり、その入り口には古びた鳥居が立っている。
朱色はところどころ剥げ、足元にはつたが生えている。
そして鳥居の先は木々の影で覆われた石段が延々と続いていた。

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109 :長門有希(憂鬱)
2010/06/29(火) 23:03

>>108


#「晴れた雨の日にアイマショウ」#4

祖母の作る料理は相変わらずの味だった。濃い目の味付けでご飯が進む。気づけば僕は3杯もご飯を食べていた。
ゴロンと仰向けになる。膨らんだ胃袋が邪魔だった。

「ご馳走様……お腹一杯」

「おや、もういいのかい?小さい頃はもっと食べていただろうに」

祖母の出してくれたお茶を飲むために体を起こす。
お茶をすすりながら祖母に何の気なしに尋ねた。

「いやいや、これで限界だよ。……おじいちゃんは?」

「あぁ、あの人なら木ぃ彫ってるよ」

祖父は厳格な人だった。しかし、怒られたことはなかった。
その代わりとでも言うべきか笑顔もあまり見たことが無かった。
そして昔から木で置物を彫るのが祖父の趣味だった。
しかし、祖父が彫った置物は一つとして残ってはいない。
一度彫ったものはどうしているのか聞いた所、「捨てた」とぶっきらぼうな返事が返ってきたことがあった。

「そっか……」

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108 :長門有希(憂鬱)
2010/06/29(火) 23:02

>>107


#「晴れた雨の日にアイマショウ」#3

ピンポーン

僕が古びたスイッチを押し込むと少し割れたチャイム音が鳴った。
すると家の中からドタドタと慌てたような足音が聞こえる。
玄関は開けっぴろげで、家の中が丸見えだ。

「慶ちゃん!久しぶりだねぇ!!」

年老いた女性……まぁ僕の祖母であるが。祖母が僕を見るなり満面の笑みを向けて近づいてくる。
その腰は90度近くに折れ、今にも倒れてしまいそうだが、足取りはしっかりとしている。
ちなみに僕の名前は慶一(ケイイチ)というありふれた名前である。

「こんにちは、おばあちゃん。久しぶり。15年ぶりぐらいかな?」

祖母の笑みに釣られるように苦笑を返す。
そんなことはお構い無しに祖母は僕の腰、手、腕を両手で触る。
そして満足したのか顔を上げ僕に家に入るよう促した。

「うんうん、大きくなって……遠い所来て疲れたろう?ちょうどお昼にする所だったんだよ。さぁさ、おあがり」

「うん、ありがとう」

祖母に促されるまま僕は高い家の敷居を跨いだ。

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107 :長門有希(憂鬱)
2010/06/29(火) 23:01

>>106


#「晴れた雨の日にアイマショウ」#2

この土地は僕が小学校三年生まで住んでいた土地だ。確かでない記憶を頼りに道を歩く。

「……ここのヒマワリは綺麗だったっけ。この小川で良く遊んだなぁ」

不確かな記憶は若干様子を変えた道端の風景で色を取り戻していった。

「えーっと、この竹林の脇を抜けたら……」

山すそにある小さな民家。もう使われては居ないが、古びた井戸がある。

「はは、全然変わってないや」

家屋から突き出した煙突からは白い煙が微かに昇っている。
それと共に漂う香り。腹の虫が騒ぎ立てる。

「う……もうお昼か……そういえば夜行で食った飯以外食べてないんだった……」

急に荷物が重く感じられたので、急ぎその家の玄関に向かう事にした。

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106 :長門有希(憂鬱)
2010/06/29(火) 22:59

>久々に綴った。思いつきで2時間費やすのは愚行だと思う。でもやめられない、とまらない……
>少しでも何かを感じてもらえたら幸い。


#「晴れた雨の日にアイマショウ」#1

――7月。梅雨も明けきらないこの時期に、僕は少し早い夏休みを取る事が出来た。

その休みを利用して僕は少年時代を過ごした村へやって来た。

小さい頃に住んでいたこの村は、相変わらずの時間の流れ方をしていた。
広がる青空には綿雲が緩やかに流れ、風に揺れる木々の穏やかな歌声が心を落ち着かせる。
遠くから車の走る音が微かに聞こえるが、全く気にならない。

ただ、昔と違う所はある。
駅の改札でいつも眠そうにしていたお爺さんが居なくなり、代わりに自動改札がやって来ていたこと。
手入れのされていない田畑が少なからずあったこと。

都会から電車で4時間。乗り換えてバスで2時間。

「無理も無いか……」

と小さな溜め息を漏らしながら駅を後にした。

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105 :生王正生&白鷺洲伊綱(癸生川稜介探偵シリーズ)
2010/06/29(火) 08:07

あ、暑い……干からびる……

#もう……だらしないですねぇ。はい、お紅茶をどうぞ。

おぉ!流石伊綱さん!では早速……ってこの紅茶この暑さで湯気が……

#さぁさぁ、冷めないうちに飲んでくださいね?

いやいやいやいやいやいや!熱いから!火傷しちゃうから!

#そうですか……私のお茶は不味くて飲めたものじゃありませんもんね。……すみません、捨ててきます。

ちょっ、ちょっとちょっと!そういうわけじゃないから!飲む飲む!今すぐ飲みます!!グイッ
>熱っいいいいぃぃいいい!!!!!

#ホラホラ、そんなに慌てて飲むからですよ?

ら、らっへほれはひふはふんは……

#あら。私は「冷めないうちに飲んでください」とは言いましたが、「程よい温かさになるように冷ましちゃダメ」なんて言ってませんよ?

な……!そんなの屁理屈じゃないか!!

#ダメですよ。これくらい見抜けないと探偵助手は務まらないんですから。

いや、だって僕はシナリオライター……

#ネタ、無いんでしょう?

げふー……

#くふふ♪期待してますよ?生王探偵助手補佐さん!

肩書きが長いよ……


>という何でもない1日。

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104 :キョン子(憂鬱/性転換)
2010/06/26(土) 02:09

>†廻る紅い運命の歯車† 様からもらったバトンだな。

な、何でみんなこのバトンの時私を指名して来るんだ……?そんなに面白い回答をしてるとも思えないんだが……まぁいいか。折角だから答えさせてもらうよ。

#>>>指定キャラなりきりバトン<<<
>送り主があなたに指定したキャラになりきって、日記にここ数ヶ月間の出来事や今の気持ちなど、まあ、とにかく自由に書いて下さいな。
>[送り主がなりきったキャラ]
十六夜 咲夜(東方project)


>[あなたが指定されたキャラ]
キョン子(憂鬱/性転換)

>―――――――――

乱入に加えてバトンまで……私と絡んでくれる廻る歯車さんの優しさに涙を禁じえないな。
今後もよろしくな?

さて、ここで少し違う人に私信を送らせてもらおう。

#回転四葉と虚ろな夕日 様
いきなりバトン回して悪い。戸惑っただろうなぁと、今更ながら反省。
実は前々から色んな人の日記にあなたの日記の名前が上がってたから気になってたんだ。
それでせっかくだから絡んでみたいなーと思って回させてもらったんだけど……迷惑だったか?
でもバトン回答してくれてうれしかったよ。愛読にも追加させてもらったし、これから仲良くしてくれると嬉しいな。
ヘタレな私だけど、よろしくな?

と、私信は以上。

ついでに貯金して寝ようかな。

>チャリン

今回は私がアンカーってことで。興味ある人は普段絶対使わないキャラでやってみてくれ。

廻る歯車さん、素敵なバトンをありがとう。今度は私が回す番だな……?(ニヤリ/ぁ)
次のバトンや絡みを楽しみにしてるよ。
本当にありがとな。

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103 :南夏奈(みなみけ)
2010/06/26(土) 01:53

*macaron* 様からバトンが届いたぞー!!
面白そうなものをありがとう!早速楽しませてもらおうじゃないか!!


>□二選択バトン□

# 難しく考えず、気軽にどっちか選んで下さい。

ふふふ、そういう事は私に任せろ!

>■好きな時間…朝/夜
#夜!
皆でワイワイ騒げるからね……パジャマパーティーも、夜を語らうのも、相場は夜と決まっているんだよ……ふふふ……(何笑)

>■恋人や友人とは…まったり過ごす/どーんと騒ぐ!
#どーんと騒ぐ!
今を生きろ!今を生きるんだ!!これに尽きる!!

>■幸せは…来るのを待つ/自分で掴む
#自分で掴む
楽しむ為に私はなんだってするぞー!!

>■バレンタイン…渡す派/貰う派
#貰う派
と言うわけで!絶賛チョコ募集中ですから!!

>■(※貰う方だけ)…自分から強請る/自分からは何も言わない
#自分から強請る
欲するな勝ち取れ云々という言葉があるんだよ。だから私は勝ち取る!どんな強敵が現れようとも!!

>■(※渡す方だけ)…作って渡す派/買って渡す派

>■最後に二選択じゃないですが、日常の中で『楽しい』『幸せ』だと思う時はどんな時か教えて下さい。
くだらない事で笑い合ってる時かな。人生楽しまなくっちゃ!!

>■お疲れ様です、有難う御座いました。このバトンを5人に回して下さい。

それじゃ……
#青春サイクロン 様
#真っ白キャンパス 様
#体ごと後ろを向けばそれも前向き 様
#†廻る紅い運命の歯車† 様

とりあえず今回はこの4人にバトンを託そうかな!チョコ……食べたいなぁ。(ぇ)

*macaron* さん、バトンありがとう!私からのお礼を楽しみにしていると良いよ……うふふ……あーっはっはっはっは!!

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102 :泉こなた(らき☆すた)
2010/06/24(木) 08:43

>>101


やふー。おいでませ本Ⅰの西麻布へ~。まぁ私西麻布なんて行ったこと無いんだけどね。(ぇ)だけど少しでも西麻布な雰囲気を出そうと毎日日記を眺めてるんだよ。……嘘だけど。(Σ)

いやいや、前置き(?)が長くなっちゃったね。
改めまして初めまして。あんな分かりにくい書き方で気づいてくれるなんて嬉しいヨ~。オマケに100項のお祝いまで……よし、お姉さんが腕を振るって泉気のフルコースをご馳走しようではないか!だから夕飯いらないって親御さんに伝えといてね~。(ニパニパ)

茶会……私多人数に弱いけど頑張るよー。(ぁ)酔ったら介抱してね?(イヤデス)

元気もだけど、萌をもらったよ。初絡みの緊張感っぽいのが初々しくて良いよね。これで我が軍はあと3日は戦える!(少な;)
だから3日後にまた来てね!はぁと♪(笑)

わざわざ来てくれてありがとー。これからもよろしくー。


#ハリボテ日記
#窓際代表取締役 泉こなた

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101 :伊吹 萃香(東方project/乱入)
2010/06/24(木) 01:07

(壁からそろり覗き込み/ぇ)

#100頁突破おめでとー!(ぴょこん現れ/Σ)

元気が分けてほしいとの声を聞きつけ伊吹萃香、参・上!

い、いいんだよね?乱入してよかったんだよね?
そもそも元気を分けてって私の日記に反応してかもわからないけど…まぁ、気にせず登場。

えーっと…まずは初めまして、じゃおかしいかな?こうして乱入は初めてだしいいよね?
そういえば、日記でしかこうして交流はないかな?うん、一緒に茶会してみたいねー。割と暇してたりするから機会があるなら是非!と、前に送ったバトンの中にあった言葉に反応してみる。

まぁ、とにかく…100頁おめでとう!
お祝いしたかったんだ、あまりお祝いになってないかもしれないけど…こんなでも、少しでも元気が分けられたらいいなー…なんてね。
まぁ、私はこんな感じのノリだけどこれからもよろしくお願いします。(ぺこっ)

さて、こんな感じで…お騒がせして済みませんでしたー。(ササーッ去り←)

>†廻る紅い運命の歯車†
>伊吹 萃香

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101 :伊吹 萃香(東方project/乱入)
2010/06/24(木) 01:07

(壁からそろり覗き込み/ぇ)

#100頁突破おめでとー!(ぴょこん現れ/Σ)

元気が分けてほしいとの声を聞きつけ伊吹萃香、参・上!

い、いいんだよね?乱入してよかったんだよね?
そもそも元気を分けてって私の日記に反応してかもわからないけど…まぁ、気にせず登場。

えーっと…まずは初めまして、じゃおかしいかな?こうして乱入は初めてだしいいよね?
そういえば、日記でしかこうして交流はないかな?うん、一緒に茶会してみたいねー。割と暇してたりするから機会があるなら是非!と、前に送ったバトンの中にあった言葉に反応してみる。

まぁ、とにかく…100頁おめでとう!
お祝いしたかったんだ、あまりお祝いになってないかもしれないけど…こんなでも、少しでも元気が分けられたらいいなー…なんてね。
まぁ、私はこんな感じのノリだけどこれからもよろしくお願いします。(ぺこっ)

さて、こんな感じで…お騒がせして済みませんでしたー。(ササーッ去り←)

>†廻る紅い運命の歯車†
>伊吹 萃香

106 :長門有希(憂鬱)
2010/06/29(火) 22:59

>久々に綴った。思いつきで2時間費やすのは愚行だと思う。でもやめられない、とまらない……
>少しでも何かを感じてもらえたら幸い。


#「晴れた雨の日にアイマショウ」#1

――7月。梅雨も明けきらないこの時期に、僕は少し早い夏休みを取る事が出来た。

その休みを利用して僕は少年時代を過ごした村へやって来た。

小さい頃に住んでいたこの村は、相変わらずの時間の流れ方をしていた。
広がる青空には綿雲が緩やかに流れ、風に揺れる木々の穏やかな歌声が心を落ち着かせる。
遠くから車の走る音が微かに聞こえるが、全く気にならない。

ただ、昔と違う所はある。
駅の改札でいつも眠そうにしていたお爺さんが居なくなり、代わりに自動改札がやって来ていたこと。
手入れのされていない田畑が少なからずあったこと。

都会から電車で4時間。乗り換えてバスで2時間。

「無理も無いか……」

と小さな溜め息を漏らしながら駅を後にした。

107 :長門有希(憂鬱)
2010/06/29(火) 23:01

>>106


#「晴れた雨の日にアイマショウ」#2

この土地は僕が小学校三年生まで住んでいた土地だ。確かでない記憶を頼りに道を歩く。

「……ここのヒマワリは綺麗だったっけ。この小川で良く遊んだなぁ」

不確かな記憶は若干様子を変えた道端の風景で色を取り戻していった。

「えーっと、この竹林の脇を抜けたら……」

山すそにある小さな民家。もう使われては居ないが、古びた井戸がある。

「はは、全然変わってないや」

家屋から突き出した煙突からは白い煙が微かに昇っている。
それと共に漂う香り。腹の虫が騒ぎ立てる。

「う……もうお昼か……そういえば夜行で食った飯以外食べてないんだった……」

急に荷物が重く感じられたので、急ぎその家の玄関に向かう事にした。

108 :長門有希(憂鬱)
2010/06/29(火) 23:02

>>107


#「晴れた雨の日にアイマショウ」#3

ピンポーン

僕が古びたスイッチを押し込むと少し割れたチャイム音が鳴った。
すると家の中からドタドタと慌てたような足音が聞こえる。
玄関は開けっぴろげで、家の中が丸見えだ。

「慶ちゃん!久しぶりだねぇ!!」

年老いた女性……まぁ僕の祖母であるが。祖母が僕を見るなり満面の笑みを向けて近づいてくる。
その腰は90度近くに折れ、今にも倒れてしまいそうだが、足取りはしっかりとしている。
ちなみに僕の名前は慶一(ケイイチ)というありふれた名前である。

「こんにちは、おばあちゃん。久しぶり。15年ぶりぐらいかな?」

祖母の笑みに釣られるように苦笑を返す。
そんなことはお構い無しに祖母は僕の腰、手、腕を両手で触る。
そして満足したのか顔を上げ僕に家に入るよう促した。

「うんうん、大きくなって……遠い所来て疲れたろう?ちょうどお昼にする所だったんだよ。さぁさ、おあがり」

「うん、ありがとう」

祖母に促されるまま僕は高い家の敷居を跨いだ。

109 :長門有希(憂鬱)
2010/06/29(火) 23:03

>>108


#「晴れた雨の日にアイマショウ」#4

祖母の作る料理は相変わらずの味だった。濃い目の味付けでご飯が進む。気づけば僕は3杯もご飯を食べていた。
ゴロンと仰向けになる。膨らんだ胃袋が邪魔だった。

「ご馳走様……お腹一杯」

「おや、もういいのかい?小さい頃はもっと食べていただろうに」

祖母の出してくれたお茶を飲むために体を起こす。
お茶をすすりながら祖母に何の気なしに尋ねた。

「いやいや、これで限界だよ。……おじいちゃんは?」

「あぁ、あの人なら木ぃ彫ってるよ」

祖父は厳格な人だった。しかし、怒られたことはなかった。
その代わりとでも言うべきか笑顔もあまり見たことが無かった。
そして昔から木で置物を彫るのが祖父の趣味だった。
しかし、祖父が彫った置物は一つとして残ってはいない。
一度彫ったものはどうしているのか聞いた所、「捨てた」とぶっきらぼうな返事が返ってきたことがあった。

「そっか……」