ボクはいつだって、不器用で…
大切な誰かを失うことが怖くて、強い神様であるようにと舞台の上で演じるまま皆の前では笑顔でいるピエロなんだ。1人になれば怖くて部屋の隅で泣いても次の日には目を腫らしたままではいられないからしっかりと冷やして舞台に立つ。
ボクは弱くあっては駄目だから。
その呪縛から逃れられないまま君に甘える事も上手く出来なくて…本当は君の傍に沢山居て、君に触れて君に甘えていたいのに。ねぇ、大好きだよ…君が大好きなんだ。ボクの中で芽生えた気持ちは人間の心そのものだ…この心がボクは大切だけど、同時に戸惑いでもある。
弱さを見せるのが勇気というなら、甘える事も勇気なのかな…大丈夫だよと優しく手を引かれたことなんて無かったから、手を伸ばす方法すら分からないなんて滑稽じゃないか。ああ、こんな喜劇もあったね…恋をした少女は好きな人のために恋を諦めてしまうなんて。
ボクには、そこまでの勇気は無いよ。
君が好き。弱いボクは、嫌いだ…