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119.龍兎相和
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キャストリス(崩壊:スターレイル)
2025/04/16(水) 06:11
願ったのは本心で、ずっと恋焦がれていたような気がします。私の手を祝福と呼ぶ方もいらっしゃいます。それでも私はこの手が憎くて仕方がなく、どんな温もりも私の手から滑り落ちてしまう。それがとても哀しいことで、けれども仕方がないと思っていました。私に直接触れることは勿論、私が触れたものさえも畏怖を感じる方も多くいらっしゃいます。それなのにモーディス様は「お前の触れたものだろうが構わん。俺はお前が口を付けたザクロジュースだろうと飲み干せる」と。今はそう告げてくださったのが私を特別に想っていたからだとわかります。あのときはそれがモーディス様の優しさなのだと想っていましたが…。
日を増すごとに私は欲張りになってしまったのでしょうか。疲れ果てた夜、モーディス様のお名前を石板に綴り、寝落ちてしまうという失態を犯しました。翌朝、モーディス様が私のベッドにいらっしゃったあの衝撃は今でも忘れることは叶いませんが──どんな夢を見たのか、ばれてしまったのがひどく恥ずかしかったです…。
その翌日、またモーディス様の元へ向かって、そして眠るまで言葉を交わしました。初めての約束。…寝際に告げられた言葉にドキドキして眠れなかったのはここだけの秘密です。
更にその次の朝、目が覚めてモーディス様が作ってくださったパンケーキを食べました。その後に日課だからとピュエロスに誘われ、私の願いを余すことなく叶えてくださいました。…あの熱も、温もりもまだ鮮明に覚えています。私の名を呼ぶ声が、触れる手が、その呼吸のひとつにさえも翻弄され、余裕なんてなく、目の前のあなたがただただ愛おしかった。
あの日をまだ夢に見ます。モーディス様のおっしゃる“夢中になっている”のはきっと私の方ですね。この夢が醒めない事を願うばかりです。
醒めることはない、夢ではなく現実だ。それほど鮮烈にお前の心にも痕を残せたのならば僥倖だが、あの程度で満足されては困る、一度きりだなどと約束した覚えはない。……未だ到底足りん、俺を満足させてみせろ、キャストリス。
Castorice
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