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119.龍兎相和
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8 :
丹/楓(H/S/R)
2024/07/06(土) 15:34
先日余の屋敷で着せる為に購入した白い着物に合わせ、白い扇子を選んだ。また贈り物ばかりと呆れられて仕舞うだろうか。何かお前の為に見繕わねば落ち着かぬ。いずれ羅浮の、ありとあらゆる物をお前に贈り尽くしたら飽きもしよう。否、そうなったら次は曜青の物を取り寄せようか。
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贅沢にも白珠の名を貰い、白と名付けられた猫は随分利口らしく、見掛けたもの皆に可愛がられている。名付け親に良く似たものだと感心する一方で、相変わらず余に懐く気配は無い。生意気で、可愛げの無い所は似ても似つかぬ。余の白珠はもっと愛想良く気立て良く、余がその毛並みや肌を撫でてやれば、途端に心地好さげに微睡むのだ。
俺の白珠、と呼べば、あなたの白珠ですよ、と返してくれる。これが愛おしくて何度も繰り返してしまう。飽きられなければ良いのだが。
猫は懐かぬ癖に一丁前に髪にだけは戯れて来る。今日は三度も引っ張られた。名を呼んでやれば少しは余の言うことも聞くだろうか……。
しかし、見れば見るほどに鏡流にそっくりである。瞳の色などそっくりそのままだ。
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仕方なく、白、と名を呼んでみたが態度が変わる気配は無い。解せぬ。
そんなに貢いだらいよいよ狐族の星槎乗りが高貴な龍尊様を誑かした…なんて、噂が出回る気しかしないけど。
きっとあなたはそれさえ跳ね除けちゃうかな。
あと飽きたりしませんよ、何度でもどうぞ。
あなたの白珠は、あなたのお傍にいますよ。
Dan Feng
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