スレ一覧
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130.BLUE LAGOON
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30 :弦月
2025/02/13(木) 14:16
だいぶ間が空いちゃった、折角だし少し前にあったことを話すね。
とにかくその日はすっごく風が強くて……それに運が悪かったし、あと油断していたんだと思う。ギラバニアで受けた依頼、それ自体はなんてことない簡単な治安維持目的の討伐だった。ただ、そこにモブが現れたんだ。
モブの討伐自体は何度かしたことがあるけど、そうともなれば相応の準備をしたり癒やし手を増やしたりとかしてたしさ。そういう手間も心構えも全く足りてなかった。
流石にそうとなれば討伐より退却を優先すべきと思ったし、逃げるための足止めをしようと後手に追い込まれながらも攻撃をしてた。でも最初に言った通りその日は風が強かったわけ。風に煽られた矢は思いの外狙い通りに当たらなくて、焦って後退してた俺は完全に不注意で崖から足を踏み外した。あっと思った時にはもう遅い、俺の体は受け身も取れず地面へと落下する。幸運だったのは崖はそれほど高くなかったことと、モブが俺を追ってこなかったこと。嫌な音と共に俺の意識はそこで途絶えた。
起きたらラールガーズリーチの野戦病院に寝かされてた。誰かが見つけて運び入れてくれたのかな。丸一日くらい経過してて、全身痛いし骨は随所折れてるし、挙げ句リンクパールは壊れてた。……別に、俺と彼は名前の付いた関係じゃないからさ、連絡する義理も義務も……無いんだけど。きっとすごく心配するだろうな、とその時思ったよ。
足もまだまともに動かないせいでしばらく寝たきりの生活だった。周囲には重傷患者も多いから辛気臭いし、退屈だし、話し相手も居ないし、娯楽も無い。俺にできることといえば、本を読むか、小さな声で歌うことだけだった。あれは何の歌だったんだっけ、たしか……グリダニアかそこらで聴いた歌だったと思うんだけど。
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