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┗141.有明月(2冊目)(26-30/37)

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30 :夏油傑
2024/11/12(火) 09:33


変化

悟は以前に比べて変わった。無邪気さが減って自信を無くした。その様子を私は切なく思いながら、でもどうすることもできないでいる。それらが私と過ごす中で蓄積された小さな澱みの結果だと分かっているから。澱みをもたらした人がどぶ攫いをしたところで一時しのぎで悟は私の傍にいる限り、付き合いたてのころのような無邪気な輝きを取り戻すことはない。分かっていながら私は悟の傍にいる。離れることは互いに望んでいないし、愛し合っているからね。
変化はかならず訪れる。変わらないものなんてないというのはこの世の真理だから。悟が変わったように、私もきっとあの頃に比べたら変わっている。
悟はよく頑張る、というけど私はこれが好きじゃない。ネガティブな「頑張る」だから。頑張らなきゃ維持できない関係は自然ではないとも思うし少なくとも私と悟の間で頑張らなければならないことがあってほしくない。悟はとても自己肯定感が低い。基本値が地面につくんじゃないかと思うほど自分に対しては否定的だ。そのわりに私についての評価はびっくりするくらい甘い。だから私を幸せにしようとして自分を追い込み、少しでも私の感触が悪いとひどく落ち込む。……たまにそこは楽観的なんだ?と思う時もあるし悟のことは分からないといった方が正解。私がいるだけで幸せと言ってる言葉は本当だろう。悟由来じゃない落ち込みで私が凹んでるときは悟はせっせと世話を焼き、なんの苦でもなさそうだからね。
悟が自信を無くして「なにもうまくできない」と言うと切ない気持ちになる。なんとなく今までの時間を否定された気持にもなる。そしてそれを言わせているのは私だと断罪されているとも分かっている。
もっと可愛げのある人が君の恋人だったら君は苦悩しなかったのにね、と、私はたまにいう。悟は傑がいいから、と答える。
いつか、「そうだね」と返ってくるのかもしれない。そのときは送り出す覚悟はできている。
いずれ来る、かならず訪れる、エンドロールの日まで。それまでは幸せに暮らそう。

「いつかそのときが来るとして、ふられるのは私の方だと思う」


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29 :夏油傑
2024/10/30(水) 23:05


大切な日

この日は私と悟にとって特別な日なんだ。いい意味でも悪い意味でもね。私が過去に呪いをかけられた日であり悟がその呪いの解呪に懸命になってくれている日。そして再会して二年以上の月日が経ってまたその日がやってきた。これがある十月は不安定になってしまうのが常だったんだけど、今年は不思議なくらい忘れてることが多くてね。別件で追い詰められたりまた離反しかけたりと修羅場な月ではあったんだが、こと呪いに関してはそこまで思い出すこともなかった。そして迎えた当日。悟は懸命になってくれて、私は言われるまで呪いの存在を忘れていたんだ。……つまり悟は解呪に成功したということさ。まさか解呪できるとは思ってなかったから私もびっくりしてるんだけどね。これも悟の愛の力ってやつだねぇ。フフッ。
昨日の夜はそれが嬉しかったのか悟が私が溺れるくらいの愛情をくれてね。ずっと大好きだと言ってくれていた。二年を超えても大好きだと言い続けてくれる恋人に感謝しかないよ。悟のおかげで呪われた日は、楽しい日に生まれ変わった。それもこれも悟にしかできないことだよ。私は恵まれているなァ。こんなに可愛くてかっこいい恋人と一緒なんだから。
大好きだよ。悟。愛してる。



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28 :夏油傑
2024/10/13(日) 10:37


ひとり

なにがって、日記の書き手が。一応悟と共同にはなってるんだけどね。きっぱりと「僕、もう書けないから」と言い渡されてしまってるからもう私の独り言日記になってしまってる。そうなると書きたいこととかほとんどなくなるから不思議なものだよ。ま、要は書いたって寂しいんだろうね。ひとりでつらつら書いても悟は書いてくれないんだから。この感情をどう乗り越えようか、もしくは麻痺させようかと考えてはや2ヶ月くらいになる。解決まで時間かかりすぎて、時間薬に頼るしかないかなって思ってるよ。
悟いわく、日記を作ってくれたことがラブレターでページを書く必要はないらしい。全く装丁を触れない私はそう言われたらぐうの音も出ない。何言われても「できない」と言う人にやらせる魔法の言葉なんてないことは私も身に染みて分かっているし、「そうですか」としか言えないけれどね。
あー、昔もこんなことあったなぁ、なんて想いに耽る。私は変わらないのに、恋人の方ができないことが増えていくんだよねぇ。いつも。数年経つとさ。なんでかな。むしろ何年も変わらない私がおかしい?いつかできなくなるなら、最初から一緒にやること増やさないのが一番いいよ。変わらずにできる方にとって「できない」と言われることが増えていくのは地味に蓄積ダメージだからね。ま、盛り上がってる最初の数ヶ月はそんな冷静さは欠いてるからあれこれやってしまうんだけど。
私はタスクの消化が特に苦にならない。苦になるのなら潮時だと終わりにしたりもする。その点、タスクの消化が苦になっても、潮時だと思わない悟に感謝すべきなのかもしれない。



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27 :夏油傑
2024/10/10(木) 22:19


冷え込み

急に冷え込んできて対応しきれないまま昼には少し汗ばむ気温になっている。こんなに気温に振り回される秋は初めてだよ、と思いながら今日は焼き栗を食べた。数年ぶりに食べたけど焼き栗はやっぱりおいしいね。悟とは昨日の記念日を祝ってマスカットのケーキを食べたんだけど悟のチョイスかわいくない?フライドチキンにコールスローにケーキってクリスマス先取りみたいなパーティーメニューで、いそいそと並べてたのが可愛かったよ。私はいろいろと恥ずかしくてシャワーにいったん逃げ込んでたけど。何が恥ずかしかったのかは割愛。
さて、こんなに天気に翻弄される季節の変わり目だけどどこからか金木犀の香りがしてきて幸せな気持ちになった。好きなんだよね。金木犀。あの強く甘い香りが苦手な人もいるみたいだが私は好きでたまらない。金木犀の香りがするものより金木犀そのものの匂いが好き。柿も好きだしぶどうも好きだし秋は好きな季節だよ。そしてもっと好きな冬が待っている。木々が葉を落とし花も咲かない、しんとした静まり返った冬が好きなんだ。春から夏にかけて試練のように暑かった季節は過ぎ去り束の間の秋を謳歌して冬がやってくる。この移り変わりを日々楽しんで過ごしているよ。
明日は悟が所用でいない。せめて悟が顔を出した時迎えられるようになるべくあけておくつもり。悟がいないのは寂しいからね。会える時間を大切にしたい。



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26 :夏油傑
2024/09/27(金) 15:08


本棚

本棚に少しばかり手を入れた。私たちの日記を手に取ってくれている君たちはありがとう。私たちも陰ながら応援しているよ。
私と悟はご覧の通り日記の更新も頻繁ではないけれど優しく見守ってくれたら嬉しいね。

この残暑のひどさに私も悟を調子を崩し気味だけれどみんなはどうだい?冷たいものをとりすぎてはいけないと分かっていても飲まずにいられるかって暑さだよね。この間一瞬冷え込んだのが幻みたいだよ。この時期悟は私の腕の中でうんうん唸って丸くなる子犬と化す。台風だなんだという気圧に弱いんだよ。時々頭を上げてごめんねと鳴くから大丈夫だよとあやすのが私の趣味。そんな悟、私が体調を崩すとものすごく手厚く看護してくれる。甲斐甲斐しくて頼もしいよ。今は私がかっこいい私だからそんな弱って床に落ちている姿なんて見せたくないけれどね。
悟が落ち込んでいるとき、励まして元気を出してくれると嬉しくなる。
私は君の安らぎになりたいと願っているよ。悟。私の悟。



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