お姉様は相変わらず、私よりも窓の向こうばかり見ている。小さな足跡を辿って。
貴女の心が揺らぐのは甘い洋菓子を与えた時ばかり。
お砂糖に塗れて赤子みたいに笑う貴女もとても愛おしい。
親愛なる貴女へ
かりそめの楽園に取り遺された私に、貴女はどんな甘美な言葉を紡ぐのでしょうか。
貴女は私だけの大切な宝物。箱庭に閉じ込めて、羽根をひとひらずつ捥いで、それから足枷をつけましょう。其れを貴女は受け入れてくれはしないのです。
喰べて仕舞えばいいかしら。
繰り返し繰り返し、何度も貴女へ問うたとして、貴女の手に触れられる事だけを求めてしまう。今日も貴女の残骸を集めて廻りましょう。
暗闇は眠りの帷。ゆっくりお休みになって。
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