日記一覧
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春暁の微睡み
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手塚国光
2016/09/03(土) 18:10:10
初めから強い人間など、居る筈も無い。
だが、弱い己を脱し強くなろうと切磋琢磨する事は、誰にでも出来る。
自ら痛みに直面し、時には顔を背けつつも何時かは壁を越え。
他者の痛みに気付き、相手に心寄せる事で痛みを知り、その性質を吸収して行く。
そうして幾度も段を踏み辿り着く先で、揺るがなく勇ましい己に出逢う。
神では無い以上、過去を白紙には戻せない。
此処は、仮想現実とは異質の、リセット不可能な場所だ。
だからこそ、栄光、懺悔、過失、…あらゆる想いを背負い生きる事は、人間としての深みを齎す。
弱さ故に求める面影が有っても良い。
罪の道を繰り返さない糧となるのならば。
(9)
*
文面から読み取れる事等、然して多くは無い。
決して表面化しない、最奥部に潜む想いこそ要。
上辺の情に囚われず、話の流れ、文体に含まれる裏背景、筆を執るに至った経緯。
列挙すれば際限無い伝え手の意図、それらを汲み取る配慮無くして、理解には至らない。
語気や語彙を駆使し幾重にも梱包された核心は、まるで掌中の珠だ。
俺は、触れる事が出来るだろうか。
無防備な本音に。
(98)
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