急な出張が舞い込んできた。…また影山と離れるのか、と思うと気が重い。それでも仕事は仕事。断れる訳も無く渋々向かう。

影山は日曜日が休みだったから、なるべく寂しい思いをさせたくないと手が空くタイミングで連絡を取るようにした。スーツとネクタイの話、お揃いの服の話、好きな音楽の話、有名なコーヒーショップの新作メニューの話、ミルクティーの話、オムライスの話。隣で話す事は叶わなかったケド、影山と共有出来る事がまた増えたのは素直に嬉しい。


ホテルの部屋は快適。でも快適じゃない。
幾らふかふかで寝心地の良いベッドでも、影山が居ないなら魅力を感じない。広くて大きくて品質が良いベッドよりも、男二人で寝転がれば少し狭いくらいのウチのベッドの方が好き。

今は帰りの新幹線の中。影山は夕方に帰れるみたい。
今夜は狭いベッドの中で、影山の温もりと香りを感じながら眠れる。…早く逢いたいな。

0:26
影山と一緒に眠れるのは幸せ。
今は僕の腕の中でぐっすり眠ってる。
影山の寝顔は、いつまで見てたって飽きない。安心して眠る姿が愛おしい。

月島は仕事が忙しい。

俺もバタバタする事はあっても、月島程出張はねぇから、大丈夫なのか？って心配になる。それに、やっぱり帰って月島がいねぇのは寂しい。

出張中、忙しい時間の合間に連絡をくれるのが嬉しいけど、やっぱり直接話せねぇのはもどかしい。昨日はお互い疲れていて、電話しながら寝ていた。一緒に寝てれば寝落ちしてもひっついてるから安心するのに、電話だとそれが出来ない。やっぱり寂しいってなる。あんまり言いたくねぇけど、寂しいもんは寂しい。今日も遅いらしいから、起きてられたら待っていようと思う。

今日は朝起きてから少し走って、月島と話せるうちに話をして、部屋の掃除をした。掃除機をかけるのは嫌いじゃない。洗濯も嫌いじゃねぇけど干すのは苦手だ。月島が寂しく無いように置いていったスウェットは洗わないでおいた。匂いだけでも寝付きが違うから、帰ってくるまでは必須アイテムになる。今日も月島のスウェットを布団に引きずり込んで一緒に寝る。

明日からまた忙しい1週間。通勤の時に、月島が最近気に入ってる音楽を聴いてみようと思う。共有できるものは沢山したいから、同じ音楽を聴いているだけでも、なんだか嬉しくなる。また一週間、頑張るか。

月島に服を選んで貰った。

前の日記で月島が書いてた通り、俺はジャージしか持ってねぇ。…いや。スウェットも何着か。あとは本当に少ししか私服って呼べる物はない。普段入りもしない店に連れて行って貰って、普段着ることも無かった服を買う。俺の事を考えて似合う物を選んでいる姿に、なんだかグッと来た。あぁ、コイツ好きだなって気持ちが溢れる。お揃いが欲しいと強請って、コートを買った。月島が茶色、俺が紺色。月島には明るい柔らかい色が似合う。性格キツイ癖にな…とか言ったら後で文句言われっかな。まぁ良い。

服を選んだ後、甘いものを食べたがる月島のためにカフェに入る。コーヒーとケーキを頼む事に違和感がなくなってきた。月島が二つ、食べたがっていたもののうち片方を俺が頼む。ひとりじゃ食い切れなくてもふたりなら食えるし両方味わえる。俺と居ると嬉しいことが増えるって、月島に教え込む。

そのあと箸を揃いで買って、月島の運転で帰った。運転は俺の方が上手い。コイツも譲らねぇけど、俺も譲らないからな。

デートはあっという間に終わって、帰る頃にはもう夜だった。遅い時間に月島が作っておいてくれたカレーを食う。残したらもうつくらねぇって拗ねる月島が可愛い。

今日は記念日、2ヶ月になる。ここまで色んな事あったけど、俺は月島を毎日好きになってる。欲張りな俺たちだから、ケーキは二個食うし、カレーはおんたま乗せるし、好きも大好きも愛してるも足りないってせがむ。そんな毎日が幸せで大切だ。

今日も昨日より好きだぞ、月島。

僕達は余程の欲張りらしい。
お互い可能な限りの時間を使って他愛無い話をして、毎日お互いの気持ちを伝え合ってる。それでも未だ足りないと感じてる。僕も、影山も。

僕が足りないって甘えてくる影山は最高に可愛い。普段の外っ面からは分からない、僕しか知らない影山の表情。僕だけの特権。…優越感に浸ってるのは君だけじゃないんだよ。

木曜の午後は買い物デートの予定。
影山と誰にも邪魔されないでゆっくりしたいから、なんて単純な理由で決めた温泉旅行に向けて、ジャージしか持ってない影山の服を買いに行く。…僕と再会するまで、どんな用事でもジャージで行ってたのかな、此奴…。

影山に似合う服を僕が選ぶ事になった。背が高いし顔も……黙ってれば格好良いし、如何な服が似合うかずっと考えてる。こうやって少しずつ僕好みな影山に染めていく事を本人が厭わないから、僕の欲張りは止まる処を知らなさそう。

朝方、月島が俺の髪を撫でる。その心地好さに目を覚ますと、あぁ、今日は先に出掛ける日なのか、と寂しくなったり。でも、微睡みながら月島が出掛ける準備をしているのを見守るのは嫌いじゃない。

ボサボサの髪も、寝巻きでうろついてるのも、多分俺しか知らないコイツの素の姿。そう思うとなんだか優越感に浸れる。眠そうにしてるのも可愛い。

月島が帰るまでのんびり日記書こうと思ってたら、予定より早く帰ってきた。これからは月島に構う。今日も一緒に眠れる、嬉しい。

昨晩、やっと影山の隣に帰って来た。
昨日は日記書く暇も無く影山に構いっぱなし。僕が帰って来た瞬間にドタドタ足音立てながらエントランスに来るのが可愛くて思わず笑っちゃった。

恋しくて仕方が無かった影山から貰う、1日遅れのバレンタインデー。手作りがあるのは14日の電話で察してたから、凄く楽しみにしてた。
ラム酒と、プレーンの手作りのトリュフ。…あの影山がトリュフを手作りするなんて、想像しただけで嬉しくて堪らない。可愛いなあ、もう。ラム酒入れ過ぎたって言ってたケド、凄く美味しかったよ。
今日出掛ける時、一粒をラップに包んでカバンに忍ばせた。疲れた時に食べると、甘い味は勿論のこと影山が手作りしてくれた嬉しさが染み渡って…身体が楽になった。ありがとう。
口直しにって買って来てくれた、有名なお店のチョコレート。好きだし美味しいんだケド、…やっぱり手作りが嬉しい。

……影山との時間はあまい。
隣で眠れるのは幸せ。昨日は影山が途中で寝ちゃったり、最後には僕が寝落ちちゃったり。あまい時間のなかで、蕩けるように眠るのは心地が好い。…しあわせ。

月島は出張中、かなり忙しそうだ。俺も今日はバタバタで帰りが遅かったのに、月島はまだ飲み会中。昨日も遅かったし飯も慌ただしく食ってるみてぇだから心配だ。やっと明日家に帰ってくるけど、とりあえず休ませてやりたい。帰ってくるのも遅いみてぇだから…ゆっくり、一緒に寝る。

今日はバレンタインだ。甘いものに目がない月島に、美味いチョコを食わせてやりたくて有名なキャンディみたいに包まれたチョコを買った。口直し用。いろんな味があって選ぶのも悩んだけど、とりあえず全種類あるだけ詰めたら結構な量になった。俺も少し貰うか。

直接言えねぇから、此処で。何時もありがとうな、愛してるぞ。甘いモン用意してっから早く帰ってこいよ。

……兎に角、影山が恋しい。
影山に触れられない、一緒に眠れない事が寂しくて仕方無い。電話をして声を聴く。影山の声に癒される反面、恋しい想いは募るばかり。

でも心の何処かで、毎日一緒に眠れる事が幸せなのだと改めて思えた。その毎日は当たり前じゃない。…だからこそ、影山との毎日を大切にしないと。

仕事と練習で疲れている筈なのに、僕が戻るのを待っていてくれた。

機械越しの寝息でさえ愛おしい。

焼肉デート楽しかった。

酔っ払った月島は可愛いし、何だかんだ世話を焼かれるのは嬉しかったりする。甘えるのが苦手だったけど、こいつと居ると上手く甘やかされている気がする。寝落ちの話もそうだ。月島と一緒に寝ていると気がつくと寝落ちてしまう。居心地が良いからなのか、声を聞いてると安心するからなのか。それとも匂い？わかんねぇけどぐっすり眠れる。でも、本当はおやすみって言ってから寝たい。寝ている途中ではっとなる時もあれば、朝まで熟睡の日も。やっちまったと申し訳なく思うけど、月島は呆れたりしねぇで頭撫でてくれる。そんな優しさが嬉しいし幸せだと思ったりする。

月島は今日から出張らしい…寂しい。連絡来てたのを見た瞬間、テンションが下がる。月島と眠れないのは落ち着かない。それは月島もだったみたいで、電話しながら寝ることになった。今まで電話する事なんてなかったから新鮮だ。声が聞けると分かっただけでテンションが上がった。単細胞だとまた笑われそうだ。

今は電話待ちしようと布団の中。広い。寒ィし…クソ。早く帰ってこい。

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