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┗272.白刃に消ゆ。【半完混合、時に背後透過/R18】(79-83/83)

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79 :オルオ・ボザド
2014/04/01(火) 01:07

>花屋の俺の花日記・2




>―――AM11:15
花屋の店先にちょこちょことガキ共が戯れている。
小枝を二つ持って、ブレードの真似事だろうか。
俺は片足を引きずりながらそのガキ共の遊びに加わった。

ガキ共は俺を花屋のオッサンと呼ぶが、俺はまだオッサンという年齢じゃない。ぴっちぴちの二十代だ。
だが俺が子供の頃、二十代のオトナを見て、オッサン呼ばわりしていたな、と思い出す。

俺がこうして遊んでいた頃は、まだ超大型巨人も表れていなかった。
俺が求めていた平和に近づいてきた壁内を実感して、無くしたはずの右足がジワリと痛んだ。

俺の腕が沢山汚れた分、こうして笑えるガキ共が増えたのだ。
そう思うと、何人も手に掛けていたあの地獄の記憶が優しく癒えて行く様だった。

まだ、巨人が絶滅したわけではないが。
それでも、この平和な壁内を見ると、俺はどうしても笑顔を浮かべてしまう。

ああ、俺の望んだ未来の一端がこうして根付いて居やがる。
なんだろう。とてもとても、暖かい。

夢なら醒めなきゃいいのにな。



>―――PM00:30
飯にする。
多少なりとも領土が広がったことで食糧事情も多少は良くなった。
昼下がりののんびりとした光を受けながら、俺も昼食を取る。
ああ、あの頃はこんな風に満たされた気持ちで飯を食うことなんて無かった。
なんだろう。何で俺は泣いてるんだろう。
無くした右足がひどく痛む。
痛い。クソが。



>―――PM3:20
店先にまた、見知った顔。
グンタが花を買いにきた。
どんな花がいいのか聞くと、いつもの真面目くさった表情で「明るい花束を」と注文される。
明るい。明るいか。
オレンジと黄色、優しいピンクと、挿し色に白を使った花束を作って奴に渡した。

何故かグンタは悲しそうに笑った。

誰にあげるのか。そう聞くと「秘密だ」という。
もしや彼女でも出来たのか。なにせ今の壁内は、以前よりも随分過ごしやすい状態になっている。
アイツは俺の頭をなでた。
でかい掌は兵士の感触だ。
まだ、やつは死線の中にいるのだ。そう思うと少しばかり切なくなった。ので、小さなカスミソウのブーケをオマケしてやった。
お前も、きちんと幸せになれ。
そんな変な顔で笑うなよ。俺だって幸せなんだぜ。
確かに足が無いのは不自由だが…何も殺さない日々はとても平穏なんだ。
去り行く大きな背を見送る。
嗚呼。なんだろう。胸がざわざわする。
夢から醒めそうだ。




>―――PM4:30
ピクシス指令が花屋に来た。
大きな花束が欲しい、そんな注文だった。
誰かにあげるのか。そう問いかけると、指令は静かに首を振った。
「ワシが今まで殺してしまった兵士に」
ああ。成程。
俺は小さく笑って、花束を纏める。
ありったけの花を包む。
両手で抱えて溢れるほどの綺麗な花束になったそれを指令に渡した。
指令は皺の深まった顔で笑う。

花が無くなった。

つまり、俺の店だって閉店だ。


仕入れをして、方々への連絡を付けて、扉を閉める。










―――――夢は醒めるから、夢なんだよ。

そして、この日の午前中は嘘をついて良いんだ。

なぁ。

妄想の中で位、幸せな未来を描いても許されるだろう?

今はもう、午後。

俺は花を手放し、―――握りなれたブレードを掴んだ。





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80 :オルオ・ボザド
2014/04/01(火) 01:22

>四月馬鹿。




夢のような日々を過ごせるのは、午前中だけ。
人を傷つける嘘はついてはいけない。
ついた嘘は一年間は叶わない。


俺も、嘘を吐いて見た。


なぁ、こんな幸せな日々が有る訳ねぇって、誰よりわかってるだろう?

俺と、この手記を読んでいるそこのお前。


>そう、俺たちの生きる世界はとても残酷なんだ。


俺たちの生きる世界の幸せっていうのは…本当に砂金の様にきらきらと輝いている、だけれど。

俺は兵士のまま。
ペトラは兵士のまま。
リヴァイ兵士長は兵士長のまま。
エルドは班長のまま。
グンタは兵士のまま。

誰も俺の班から脱落しては居ねぇ。
勿論俺の右足だって健在だ。
俺の両手は花なんて持たねぇ。

相も変わらずブレードを握り締め、死線の先を睨んでいる。

いつか、本当にいつか。
この手記に書いたような、絵に描いたような未来が来ることを信じて、信じて、俺はブレードを振るう。


俺の視線の先に、いつだってある死、そしてそれを飛び越えた未来。それらを、どうにか掴み取る為に。


ああ、でも。


あの描いた未来が本当になったら、
本当に幸せだろうと思うぜ。


誰も誰を殺すわけでもねぇ、幸せな世界。



>………さあ、夢から醒めよう。



>俺は、調査兵団所属、特別作戦班班員、オルオ・ボザド。

俺の白刃は、死ぬまで折れない。
壊れるまで、死線の先を睨み続ける。
人類の未来のために。



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81 :オルオ・ボザド
2014/04/02(水) 10:29

>罰ゲームは徒然に。1
>(C崩壊注意)


先日から行っていた二重人格症候群の兵長との対人格闘訓練にケリがついた。
何故か負けた方が罰ゲームにバトン回答というルールが加わり本気でやったよ。やりつくしたぞ俺は。

>ルールは
>・刃を潰した二本のブレード、ガス満タンの立体機動装置、フィールド内の石や木の枝などのみ使用可。
>・勝敗条件は意識を失う、ブレードが二本とも砕ける、ガスが尽きる。
だった。

そして俺と兵長のガチンコバトルの結果。

>俺
右足脛罅。肋骨二本骨折。ブレード全破損。

#兵長
左腕骨折。ブレード全破損。


>結果は両者引き分けだ。


まさか一般兵の俺が、人類最強の兵長を相手にあそこまで戦えるとは思っていなかった。
気絶狙いの技が効かなかった事、結構最初の段階で足を犠牲にブレードを守った結果、右足の損傷から機動力が落ちてしまったことが悔やまれるが、俺は全力だった。
本当に良い訓練をさせてもらえたと思う。
お蔭様で、兵長の動きを少しでもトレス出来る自信も沸いた。
人類最強とは体のポテンシャルが違いすぎるが、それでも俺の白刃はまだ鋭くなる可能性があると知れただけでも、十分な戦果と言える。

なので…

先に罰ゲームに応えた男気溢れる兵長に、俺も追随するしか有るまい。




>★全力フルチンにゃんにゃんバトン★

>(性別女は全力で逃げろ。いや逃げてください)


白1・気まずい同居人との接し方さんより借りてきました。勝手にお借りしてすみません。


>【普段クッソ真面目な俺たちがぶっ壊れるには丁度いいでしょう。さあ兵長。共に全裸でにゃんにゃんしましょうぜ。(死にそうな笑顔で舌噛みつつ)(兵長に送りつけた際の原文ママ)】



【全力フルチンにゃんにゃんバトン】


#とりあえずお前ら脱げ。そして語尾を猫にして俺からの質問に答えろ。

ハッ!了解です兵長!
って事は俺はタメ口の方が良いんだにゃ。敬語だとにゃんにゃんできねぇにゃー。
(バッと兵服を脱ぎ捨て堂々と全裸。顔は正直に赤くなり双眸は今にも泣き出しそうだが腕を組み両頬を掌で叩いて気合入れ)
よし来いにゃ!きやがれにゃ!!クソが!にゃ。

>【自己紹介編】

#1,名前
オルオ・ボザドにゃ。
現在調査兵団、特別作戦班に所属してるにゃー。

#2,現在の装備
男は黙って全裸にゃ。猫耳?尻尾?それを付ける位にゃら、舌噛んで死ぬにゃ。おい。この格好だけでも十分にゃ羞恥プレイだろうにゃ。これ以上俺を追い詰めないで欲しいのにゃ!

#3,今日のオカズ
今日のオカズは相変わらずの薄いスープだったにゃ。薄かったにゃ。クソが、塩が安ければ…!
あ?そっちじゃねぇのかにゃ。仕方にゃいにゃあ…(ごそごそぺらっ)【ずぶ濡れの午後。狙われた少女】にゃ。簡単に説明すると春本だにゃ。春本。ソロプレイ乙?馬鹿野郎俺たち兵士に恋をする暇にゃんて……チクショウ悔しくにゃんてにゃいからにゃ!!!!




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82 :オルオ・ボザド
2014/04/02(水) 10:36

>罰ゲームは徒然に。2
>(C崩壊注意)


#4,今日のパンツ
さっきまで履いてたパンツは兵団支給の飾り気も色気も皆無のまっちろトランクスだったにゃ。俺はブリーフは嫌いだにゃ。トランクスが一番落ち着くにゃー。

#5,今日のブラジャー
俺は異性装の趣味はねぇにゃ。ので、好みのブラジャーを語るとするにゃ。
サテンとかつるつるしてるのか、ふわっとしてるケーキみてぇなブラジャーが好きにゃ。色?白かクリーム色一択に決まってるだろうがバカかにゃん。清楚は正義にゃ!

#6,お前の勝負下着
勝負下着……。
え?頑張る時用のやつ?ああ、花売りのお姉さんのとこ行っても恥かしく無い系かにゃ。
それなら黒のローライズボクサーだにゃ。花売りのお姉さんに位格好つけるにゃ。ビキニとかは恥ずかしくて履いた事ないにゃ。

#7,恋人もしくはエア恋人を口説け (ここは真面目に。文中に(全裸で)を入れろ。)
(敢えてペトラは選ばない。汚したくない。のでグンタに告ることにしたにゃ。すまんにゃグンタ。ホントマジごめんにゃ)

なぁ、ちょっと時間くれよ。…グンタ、(俺は全裸だが)真面目な話しなんだ。(全裸で)よく聞いてほしい。
俺はお前の事を(全裸で)ずっと見てた。いや、最初はペトラの事を(全裸で)見てると思ったんだが……どうも、違うって、最近気が付いた。
俺の視線の先に居たのは、確かにペトラだ。でも、その隣にはいつもお前の逞しい背中が有ったな。
お前が(全裸の)俺に【覚悟】を教えた。そして…俺が崩れそうなときに、不器用な掌で俺の頭をなでてくれたな。
凄く、すごく、うれしかったんだ。(全裸だけど)本当に泣きそうなくらい嬉しかった。
なぁ、グンタ。気持ち悪ぃかもしれねぇが…

…お前の事を、(全裸で)好きになっていいか…?

#8,辱しめたい(回したい)相手がいれば書け

>優等生日記のマルコ。お前ならやれる。俺と一緒に羞恥心を溝に投げ捨てるといいかもしれない。全裸の開放感に気が付いたらきっと裸エプロンも恥かしくねぇぞ!

>くちくったーのエレン。お前の変態ぶりなら俺より面白おかしくこのバトンを料理できるはずだ!期待している!

>友人観察日記のコニー。お前の明るさでこのバトンを完走してくれ!

>交換日記から始めようのグンタと俺。頑張れ。クソ真面目なままで頑張れ。末永く爆発しろ下さい。


>因みにスルー可だ。俺はそこまで鬼じゃねぇからな。



………さてと。(脱ぎ捨てた服を着なおし。クラバットを首筋に巻くとおもむろに立体機動装置を装着し。ささっと一筆残すと両手にブレードを構え深呼吸し、窓から飛び去って。机には「旅に出ます」と一筆の手紙が残り―――)


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83 :オルオ・ボザド
2014/04/04(金) 22:45

>生きるということは何かを殺すことだ。




「守りたい」そう思える存在が俺にだっている。
>それは家族だったり、仲間だったり、…俺の片思いの相手だったり。

何故、家族を守ることに手を血に染めることに躊躇いをもたねぇのに、


>何故、好きな人を守ることで染まりかえった腕を見て、俺は嫌悪するんだろうか。



仕方ねぇだろうが。
>守る為に殺すのは、どうしようもねぇだろ。

解ってるだろ。
>兵士である限り、綺麗な腕ではいられねぇって事くらい。

生きる為に、家族を養う為に、血を浴びる。血を流す。
>それを是として俺は訓練兵団に志願したんだ。



なのに、どうして、なんで。



後悔をしないと誓った心臓が揺れやがる。



壁外調査から帰って、実家に帰る。
無事を喜んで、ガキ共と戯れて、実家の俺の部屋に帰って寝る。
懐かしい匂いの布団に埋もれた瞬間に、心臓が冷え切る感覚を覚えるんだ。


俺の家族が、こうして生きてる。

>平穏に、平凡に、幸せそうな弟達。

働く親父。飯を作るお袋。

>何の問題もねぇだろ。なぁ。


頭の中で馴染みの声が響く。


>―――こうして平穏に生きる為に、お前は何人殺した。


耳を塞いでも声は追ってくる。


>―――こうやってガキ共が笑う、その笑顔のためだと大義名分を掲げて、俺の白刃は一体何人切った。


人を殺した金で、巨人を殺した金で、仲間に慈悲をくれたそれで
俺は、家族の笑顔を買ってる。
そう気が付いて、いつだって絶句するんだ。


人の命に値段があるとは思いたくねぇ。
でも実際俺がやってることは何だ。
仲間を見捨てることもある。
作戦を優先するならば、巨人と戦えなくなったものを見捨てるのは是なんだ。それも知ってる。
けれど、それでも、なぁ。


>俺の真っ赤な手で養われる家族だって、
>同罪なんじゃねぇか。


無意識のうちに俺は家族すら血の海に引きずり込んでる、そんな妄想が頭を占めて、首が絞まった様に呼吸が苦しくなった。


嗚呼。
答えがあるっつーなら教えろよ、神様。
生きる為に必死な俺たちの犯す罪は、一体どれだけ重いんだ?
生きるだけで何で、こんなに手が真っ赤なんだ。
生きていく為に、なんで雑草の様に人を殺すんだ。
俺の中にその疑問への答えがねぇんだ。なぁ。



頭を抱えて、頭まで布団を被って、無理に目を閉じた。



俺は後悔してはならねぇ。


後悔してみろ。解るか俺。
刃が鈍る。
誰も彼も何かを殺して生きているこの残酷な世界で、そんなことになってみろ。
今度は俺が死ぬ。



>俺は、まだ死ねない。まだ、家族を守りてぇんだ。



クソ野郎でも人殺しでも良い。
俺は、生きる。生き抜く。絶対に。


>生き抜く。どれだけ汚れようが、人の心を失おうが、絶対に。


絶対に。



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