41 :イエロー
11/10(日) 14:28
第24夜<范帝国の一件㉔>
龍エン
「はァはァ。皇帝は下衆らにはやらん」
アポロン
「戯言を…これでさらばだ第1皇子」
アポロンの『ギラギラの実』で出来た熱分身は全て溶けた
★ギラギラの実
灼熱人間
空の太陽から力を借りうる能力である
莫大な太陽エネルギーを炎に変換して扱う事が出来る
アポロンは独自に実際の力の半分を使い熱分身を作る事が可能である
龍エン
「はァはァ」
スタ…スタ…
龍エンは満身創痍の状態で酸素濃度の低下により気絶した兵士達3人を抱え自室の"龍の間の広間"を出た
龍エン
「下衆らの好きにはさせんぞ」
ー王宮内ー
皇の間
黒マントを羽織るサングラスを掛ける男
「御機嫌よう」
『本体』のアポロンがそこに立つ
畄セイ
「此奴は賊の大将か」
王宮の軍師
「しかし…何故此処に!」
カクビ
「さーてと。皇帝と軍師は下がっておれ。龍エン坊ちゃんが出し抜かれたか(龍エン坊ちゃんの覇気はまだ王宮内で感じ取れている…つまりまだ生きている)」
アポロン
「出し抜かれた訳ではない、最初から決まっていた事だ。まァ彼奴は間違いなくこの国で1番厄介な男ではあったがな」
畄セイ
「カク!今すぐ此奴を取り抑えろ!」
カクビ
「あい畏まった」
カクビは音を出さずに瞬を使いアポロンの背後を取る
アポロン
「ほう。良い動きだ」
カクビ
「覇ァ!」
ドゴォォッ!
カクビがアポロンの背中へ右腕を構えた瞬間、アポロンは何故か吹き飛ばされた
カクビ
「どうだ外海の海賊よ。未だ味わった事が無かろう。この"遠当て"は」
スタスタスタ
吹き飛ばされたハズのアポロンは立ち上がりカクビに向かい歩き出した
アポロン
「遠当てだと?まさかな」
カクビ
「平然と立ちやがって。全然効いてないってかのォ」
アポロン
「左様だ。火焔・紅蓮(スカーレッド)」
ボボォォ!!
アポロンの体から深淵の炎が飛び出しカクビに襲い掛かる
畄セイ
「何だあの力は?」
王宮の軍師
「ロギア…!?初めて見ましたが…」
カクビ
「覇ァァ!」
ギュッ!!
しかしカクビは臆せず襲い掛かる深淵の炎に向かい、右腕を構えるカクビ
アポロン
「それは何だ?何故素手で」
ズザァァ…!
深淵の炎は掻き消された
カクビ
「カッカッカッ。今から死にゆく男に教える必要は無かろう」
王宮の軍師
「流石はカクビ様!その昔范帝国に武神有りとまで言わしめた"戦慄の豪傑"の実力は健在ですね!」
カクビ
「よせやい…こちとら今じゃタダの隠居老人。ビシャモンにすら遅れを取る始末じゃ」
アポロン
「まさかその遠当てとは…武装色の覇気か?」
カクビ
「まさか2度の攻撃だけで見抜くとは敵ながら天晴れ」
アポロン
「しかしその量の覇気を遠当てで飛ばすとはな」
カクビ
「カッカッカッ。ワシは生まれつき人よりも膨大な覇気を持ち合わせておった。その為武装色の覇気として内から外へ遠当てで飛ばす事が出来るんじゃよ」
アポロン
「膨大な覇気か」
カクビ
「カッカッカッ。この遠当てには膨大な月日掛けた…真似ようとも真似出来んからネタをバラシただけじゃ。お主じゃ10年掛けても不可能じゃよ」
…
またもカクビは瞬を使いアポロンの視界から姿を消した
アポロン
「…右後ろか」
カクビ
「正解じゃ。覇ァァァ!」
強大な武装色の覇気を遠当てでアポロンに向け飛ばすカクビ
アポロン
「その技は既に見切った。我に何度も同じ技を繰り出すなど何たる愚行だ」
カクビ
「何、じゃと!」
アポロン
「太陽にただの人間が勝てる訳など無いだろう」
ボボボォォォ!!!
深淵の炎がカクビの遠当てで飛ばした武装色の覇気を包み込む
カクビ
「ワシの(覇気)遠当てが弾かれておると言うのか」
アポロン
「ただの人間が我の力に勝つ事など不可能だ。貴様の抜き足(瞬)ももう見破った」
カクビ
「何じゃと!?」
アポロンは音を消して瞬で移動するカクビの動きを捉え背後を取った
カクビ
「まさか賊の力が…ここまでとはよォ」
アポロン
「火焔・刃(エンドブレード)」
ボボォッ!
右腕に深淵の炎で出来た剣を纏うアポロン
アポロン
「最期に言い残す事はあるか?」
カクビ
「皇帝よ!!今すぐこの部屋から逃げッッ……」
カクビはそう言い掛けたその時…それは一瞬の出来事であった
ズザァッッ!!!
深淵の炎で出来た剣でカクビの首を斬り落としたアポロン
アポロン
「范の力もここまでか。残念でならないな」
畄セイ
「何と…まさか…カクが!」
王宮の軍師
「う、嘘だ!?あのカクビ様が!!」
アポロン
「皇帝よ。既に運命は決まっているのだ」
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