65 :イエロー
05/02(金) 12:36
第46夜<帰路に着く(9)>
メディ
(これまで人の顔色を伺って来た人生だった…いや…でも…それじゃ駄目…)
エアロ
「小娘が!容姿だけが取り柄で俺の部下にしてやったこの恩を…仇で返すと言うのか!?調子に乗るなよ?貴様の言動次第ではクビにしてやるぞ」
メディ
「なァん……うるさい!!そんな海兵…こっちから願い下げよ!!」
ザリー
「ふッ。よく言った」
エアロ
「…ならこの場で死刑を言い渡す」
ガチャン…
エアロはメディに銃を向けた
エアロ
「あの世で後悔するといい…この私に楯突いた事を…!」
メディ
(私は…私は言いたい事を全て言えた…!もう…もう思い残す事は…何もない…!)
その時であった
ただ1人、密かに動く女が1人
ザリー
「くたばれよ。クソ海兵!」
バキィ!!
エアロが銃の引き金を引く間際に釘バットでエアロの脳天を思い切り殴り飛ばしたザリー
エアロ
「ぐッは!」
メディ
「え…何でウチを…!」
ザリー
「…」
ジャンク
「ジャクハハハ。カエル女…これはザリーの気まぐれだ。気にすんな」
メディ
「気まぐれ…で助けてくれたの…?」
海兵
「き、貴様!エアロ中佐に何と言う事を!」
「この女…良く見たら見覚えが」
「"女海賊"!ザクロだァ!」
バレンタイム
「良くやったザクロ。俺も我慢ならねェ」
ジャンク
「仕方ねェな」
その後は海軍とザクロ一味の海上戦が始まり、1時間後にはザクロ一味の勝利で幕を終えた
エアロ
「ぐは…はァはァ。貴様らの顔を覚えたぞ…そしてザリーとか呼ばれてる女が船長だな…?貴様らただ済むと思うなよ?この私にこんな事をしておいて…"海賊"風情が…!」
ザリー
「へッ。面白ェじゃねェか。だったらその前に俺が"海賊"として…てめェら海軍、いや世界政府のくだらねェやり口を全部ぶっ潰してやらァよ」
親指を下に立て言い放つザリー
海軍はザクロ一味に敗北して商船の物資や金品などを返してから引き返していく事になる
こうしてザリーはこの一件より【女海賊】から【海の執行人】と呼ばれるようになった
メディ
「あの…もし良かったら…私もあなたと一緒に行きたいです"ザクロちゃん"」
ザリー
「は?意味が解んねェ」
メディ
「一応私医者だし…それにザクロちゃんの専属医として役に立つと思うし…後は髪も毎日洗ってあげますし、それに寝る時は私がくっついて体を温めてあげれますし」
バレン
「何て羨ましい…!」
ジャンク
「おい専属医って…俺らは?
てかお前海軍はどうするんだ?俺達は完全にこれから海賊として動くんだぜ」
メディ
「海軍には私の居場所はないから…それに今はザクロちゃん一筋ですから♪後これから偉大なる航路(グランドライン)に向かうとするならこれも必要でしょ?」
記録指針(ログポース)を見せるメディ
ジャンク
「それは!お前それを何処で手に入れた?」
メディ
「海軍からくすねてきた物よ。どう?ウチも役に立つでしょ?」
こうしてメディは記録指針を交換条件という形で無理矢理にザクロ一味に加わる事になった
そしてこの日を境にザクロ一味はザリー海賊団として世に広まる事になる
その数日後には1つの懸賞金が出回る
ザリー海賊団【ヤブ医者】のDr.メディと
メディ
「なァん…!ヤブ医者!?」
エアロの嫌がらせで【ヤブ医者】の通り名が付いたのであった
バレンタイム
「ようこそこちらの世界へ♪」
メディ
「あんたは許さない!バレン!」
ジャンク
「ふッ。賑やかになったな」
ザリー
「ギャーギャー騒ぐなてめェら」
ツーツー…ツーツー…ツーツー…
機械音が微かに聞こえて来た
ザクロの冒険はまだまだ続くがそれはまたの機会に
現在に時刻は戻った
ー范帝国ー
王宮内の治療室
ザリー
「…く…はッ…」
メディ
「ザクロちゃん!目覚めたの!?」
船員達
「姐さん!!」
ザリーは毒蜘蛛の一味オリヴァとの戦闘にて出血多量で気絶していた
ザリーの珍しい血液と同じ血液を持ち合わせた男、偶然その場に居合わせた父親キャップの血を輸血して何とか生き延びていた
ザリー
「俺は…何を…?」
メディ
「え…?」
ザリー
「いや何でもねェ
(今迄走馬灯でも見ていたのかよ…俺は)」
船員達
「流石は姐さんだぜ」
「死んでも死なねェ女だ」
メディ
「ぐすん…何て強運の持ち主なの…まさか息を吹き返してくれるなんて…!本当に…!本当にもう目覚めないかと思ったんだから」
そしてオリヴァにより切断された右足は范帝国の医療技術により手術で接合されていた
ザリー
「強運…か。凶運だぜ…これはよ」
目覚めたザクロ、無事帰路に着く
(Android/Chrome, ID:vgMwDCP70)