好きな音楽と好きな映画と、好きな言葉だけ咀嚼して贅沢に生きていきてぇなんて思ってる高慢ちきはきっとオレだけじゃないはず。

あっっったま痛ぇ！…いやいや精神面の話じゃなくてね、物理的に。頭痛です、頭痛。

馬鹿は風邪引かねぇっつー失礼過ぎる諺はさておき健康過ぎるレベルの健康体、不調なんざオフの前日に夜通しゲームして寝不足んなった時と古い牛乳飲んで腹下す時くらいしか感じねぇんだけど、…なぁんか。今日はずっと頭痛ぇんだよな。左側。
気圧の変化とかで頭痛起こしちゃう子も居るけどオレは鈍感なのかそういうのも全くねぇし、だからこそ原因っつー原因が突き止めらんなくて困る。助けて、ロキソニン先生。


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ズキズキ痛ぇ頭に煩悩が染みる。こんな状況でもあれやこれや考えてキャッキャしてんだからそりゃ薬も効いてくれねぇよ。

書き記してぇ事が山程ある、はず、なんだけど。どれもこれも頭ん中で整理しては消え、また掘り出しては整理して消える。一向に文字に起こせねぇのはきっとこの頭痛のせいだ。畜生、しつこいオトコは嫌われんだぞ。いい加減ドーパミンに絆されろよ。くっそ。痛ぇ。

寝て起きたら治ってんだろ、なんて高括ってた昨日からの頭痛があんま良くなってなくて渋い顔してる。目付き悪ィのは自覚済み、持って生まれたこの顔でしかめっ面すっと周囲からサッと人が居なくなんのも知ってんだけど、そんな事はね、最早知ったこっちゃないワケですよ。オレ。今。高尾至上最強に。頭。痛ぇの。
ちょっとの間連絡取れねぇってご丁寧に報告してくれた猫ちゃんとも暫く顔合わせねぇし、この期間に痛いの痛いの飛んでけーってして眉間の皺取らねぇとだ。多分何か抱えてるアイツに余計な心配掛けんのが嫌、つー健気で可愛らしい理由は残念ながら二の次三の次。一番はオレが弱った時のアイツの異常な行動をどうにか回避したいがため。所詮己の保身が大事だと思うオレは人間として間違ってないはず。


…まぁね、あんな事言いつついざオレが病に伏したらきっと手厚く看病してくれるとは思うんだよ。何だかんだオレには甘い猫ちゃんですから。あー可愛い、いい子いい子してやりてぇ。

あー…くっそ。さっきまでボケッとしてたのに、一瞬だけ逢いに来たアイツん事一目見た瞬間すげぇ恋しくなっちまった。っとに覚えてろよ、あの猫め。戻ったらそれこそ猫可愛がりしてやる。ただの洒落じゃねぇかんな。

オレこんだけこの場で猫ちゃんの事可愛い可愛いっつってっけど、多分アイツはそう言われんのが嫌い。

照れ隠しだとか、男に可愛いっつー単語を充てられる違和感みてぇなモンから嫌がんのは分かる。かく言うオレは後者。例えば氷室サンみたいに顔立ちが中性的だったり桜井クンみたいに女子力高めな一面があんならそう言われんのも分からなくはない。でもオレは見た目も中身もそれこそファンシー・ビューティーとは無縁の健全な男子高校生なんでね。単純に意味が分からん。何お前、それ言わされてんの？罰ゲーム？って感じ。だから仮にそういう言葉を向けられたとて、怒るっつーよか頭ん中でハテナが飛び交うのがオレの反応。

ところがどっこい、猫ちゃんの場合は可愛いもん扱いされんのが心底嫌みてぇ。虫唾が走るだとか悪寒がするだとか、オレに対してもそういう事言う辺り最早生理的に無理っぽい。
そんで、だ。アイツ今でこそ巨神兵みてぇなナリしてっけど、確か中学ん時はもっとロリ顔だったはず。それこそ小学生、もっと昔の幼稚園児時代はそりゃもう犯罪急に可愛かったんじゃねぇかとオレは予想するワケでして。アイツの自我が目覚めたのがいくつの頃かは分かんねぇけど、欲しくもない褒め言葉投げられて嫌悪した事は一回二回じゃねぇんだろうな…なんて思うと、さ。ちょっと切なくなった。


可愛いは罪、ってこういう事なんだろうなぁ…