三月一日、就活解禁日。少し前からタイムラインは大賑わいをしていて、誰かが「就活は授業の持久走みたい」だと言ってた。曰く、皆一緒に走ろうねと約束するけれど実際途中から切り捨ての世界になっていくんだと。少しずつ変わりゆく現実が怖くて、楽しかった少し前に縋りたくなる。
そんな中同じく就活生の筈の今吉は日付が変わった四分後に返信が来て吃驚した。いや、エントリーしろよ。オレとの連絡を開くんじゃなくて就活サイトを開いて下さい。もう、知らんぞ!
「今吉と京都行く頃には引退してるんだと思うとエモくなってきた」「エモエモやなあ。森山忙しかったし頑張ったしお疲れ様やで」「待って、急にそんな事言われたらエモさで死ぬ」「まあ楽しもうや!」「今吉こそお疲れ様だし忙しいし大変な中だけど息抜き楽しもうな」「任せとけや!森山と遊びに行くの楽しみにしてブーストしてんねん!」あの今吉が頑張ったしって。思わずスクショしたしニヤけたから本人が目の前にいなくて良かった。
寂しい、切ない、怖い、不安。
秒針よ、もっとのんびり歩いておくれ。