少しだけ、安心した。あの日にはもう何方らも居なくて、違う方向に歩き出せてた。良かった。本当は気掛かりだったんだ。怖かった。だってお前の手を拒絶したオレが、今こうして誰かと手を繋いでいる。可笑しな話だろう?滅茶苦茶だと、自分でも分かってるさ。だからこそ、気付かれたらと思うとどうしようもなくて。多分その時は、この手さえも離してしまう気がした。でも違った。良かった。安堵する己の狡さや浅ましさたるや、でも、嗚呼。 どうか御武運を。