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146.ネヘレニアの涙ひとつぶ(背)
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40 :黒子テツヤ
2014/02/20(木) 02:52



しんしんと降る積もる雪の世界はしずか。
真新しいシーツに皺を着けるように、真っ白な雪のじゅうたんへ足跡を刻むのは少しだけ、背筋がふるえます。
うつくしいものをうつくしいまま、残しておきたいと思うのだけれど。
うつくしいものに、じぶんの世界を刻み付けたい。
うつくしいものを、自分の世界へ刻み付けたい。
そんな我儘がボクの心を綯い交ぜにして、踏みしめる足先が小さく凍るんです。

例えば暖炉のなかで、薪が爆ぜる。
例えば降り積もった雪の重さに耐えられず、冬の小枝がしなる。
例えばちいさなこどもが走り回る、歩道に張った薄氷が割れる。
冬に散りばめられた音の数々は、しずかで、やさしくて、それでいてうつくしい。
この季節はとても冷たくて痛いのに、開いてみれば暖かなやさしさに包まれています。
その愛おしさに胸が軋んで、冬の朝は少しだけ、泣いてしまうんです。



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