#沈む、しずむ 帰宅。何だこの雨風は。雨だけならまだしも風が強いと本当に困るな。傘を差していても意味がないくらいに濡れる。…寒い。さっさと風呂に入ってしまおう、風邪を引くのは遠慮したい。 今日は和成がクラスの友人と食事に行くらしいから、終わるまであまり連絡が取れないみたいだ。付き合う前は少しくらい平気だったけれど…今じゃそれも寂しくて仕方が無い、な。彼奴の時間も大切にしてやらないといけないのに。重症どころか、末期だ。今更だけれど。 ちょくちょく連絡してくれるらしい。本当に、お前は僕をにやけさせる天才だな和成。 >>-----21:05 布団に包まって、良い感じにうとうとしていたんだが…雨と風の音で一気に目が覚めてしまった。この調子だと、夜眠れるか分からないな。和成が帰って来るまでは確実に起きていられるから良いんだけど。 …耳を塞いでも聞こえてくる雨の音も強い風の音も、あまり好きじゃない。 なぁ、和成、…お前のキスでこの音を消して欲しい、なんて。我儘、だろうか。 >>-----23:36 弱っている、なぁ。たかが雨で、と思うだろうか。…情けない。明日には元の僕に戻ると信じて、今日だけは、弱音を吐かせてくれ。 この時間になって頭が痛くなってくるとは。かなり降ってる割には今日は大丈夫かと思ったんだけどな。締め付けられる、ってこういう事かと毎回思う。まぁ薬を飲めばマシになるが。…と、こんな話をしていたらまた最愛に心配を掛けてしまう。すまない、大丈夫だからお前の帰宅までは待たせ欲しい。おかえりを、言いたいんだ。 >>-----02:36 ただただ、不安が募っていくばっかりで。何か変な事を言ってしまっただろうか。傷付けるような事を言ってしまっただろうか…と。いつもより、酷い。だから、嫌なんだ。雨の日は普段より負の感情が大きくなるから。不安が、渦巻く。 |